実食・地元民のみぞ知る道東の隠れ銘菓5選
前回は釧路の土産菓子にスポットを当て、定番と思われる銘菓を実食レビューした。企画にGOサインが出たら第2弾も…などという結びで終わったが、特にリクエストもなく賛同者も現れなかったので、このたびは独断で第2弾を決行することにした。
(前回の記事↓)
実食・釧路の定番土産7選!本音レビューに挑戦
https://gomenome.jp/special/2195/
今回は、観光客にはあまり知られていないだろう隠れた銘菓をチョイス。
地元民が主に自分用や手土産に使うことの多い、一度は見たことや食べたことのあるようなお菓子に注目してみることにしよう。
パッケージに見覚えはないか!
五代目ぬさまい橋(かわなべ)

自宅用に買う機会は少ないが、ある一定以上の年齢層には〝刺さる〟パッケージではないだろうか。古き良き釧路の銘菓、老舗「かわなべ」の五代目ぬさまい橋である。
袋を開けると同時に香ばしく甘い匂いが充満する。固いざくざくのクッキー生地にホワイトチョコレートがぎっしりと詰まっていて、なかなかに重厚な甘さである。

種類はアーモンドとパンプキンナッツの2種類。クッキー生地にトッピングされているので食感に変化がついて面白い。
ギフト用のセットとしては定番だが、ばら売りもしているので自分用のおやつにもちょうどいい。
店頭でしか販売していないので、観光客はなかなか辿り着くのにハードルの高い銘菓である。
なお、かわなべは串団子が名物とされているが、こちらは午前中であっという間に売り切れてしまうのでご注意を。
商品情報
▽五代目ぬさまい橋(アーモンド/パンプキンナッツ)
▽1個150円
▽賞味期限は30日
川鍋菓子舗(かわなべ)
住所:釧路市春日町3-3
電話:0154-23-4014
営業時間:9:00-15:00
定休日:日、月曜
駐車場あり
余談:全道各地の土産屋で人気の旭川銘菓「き花」を初めて食べた時に「なんだぬさまい橋じゃん!」と言い放ったのはワタクシです。
ついにたどり着いたぞ!
モカ大福(甘秀堂)

お店の存在とモカ大福の名前だけは知っていた。
共栄大通を通過する際にいつもいつも眺めていた景色だった。
気になってはいたものの、訪れる機会に恵まれなかった。
そうして多分、10年以上が経った。
いやもう駐車場がないだの、入りづらい雰囲気だの、行かない理由を並べ立てていたこの10年に張り手を食らわせてやりたい。

うすい求肥の餅にコーヒー味の餡、そこに中のクリームがとろけだして、大福なのに洋菓子を食べているような錯覚にさえ陥る。ふわりとコーヒーの香りがする餡はまさに「モカ」。一口で食べられるサイズが全体的にいいバランスになっている。
編集スタッフの1人に試食してもらったところ、
「飲める大福ですね!」
言い得て妙。上品なのどごしに思わず2個目に手が伸びる逸品。
商品情報
▽モカ大福
▽1個150円
▽賞味期限は当日中
甘秀堂
住所:釧路市共栄大通3-1
電話:0154-22-9255
定休日:不定休
駐車場なし
追記:全然入りづらそうな雰囲気ではなく、モカ大福2つ…という弱気な注文に快く応じてもらい、また行こうと決意した。ケーキや焼き菓子もおいしそうでいろいろ食べてみたい。武佐にも支店があるそうです。
見た目とは裏腹にポップな洋菓子
黒いダイヤ(くら重)

釧路は石炭産業でも栄えた町である。黒いダイヤとはもちろん石炭のことだ。
かつて太平洋炭鉱があった春採のお膝元で長年愛されてきたこのお菓子は実に釧路らしい。

パッケージのイメージのままで口にすると、いい意味で裏切られる。口当たりは軽く、クルミのアクセントが効いたチョコレートフィナンシェなのである。和菓子っぽい顔をして、やるなお主。
卵とバターの香りがしっかり漂い、油っぽくなくしっとりとした食感はおそらくチョコレートの采配が鍵なのだろう。
なによりも、この丸っこい形が好きである。
商品情報
▽黒いダイヤ
▽1個200円
▽賞味期限は2週間程度
くら重
住所:釧路市春採6-7(ハピネスマート隣)
電話:0154-42-4937
営業時間:平日10:00-19:00、日曜祝日10:00-18:00
定休日:不定休
駐車場:店舗裏側に有
追記:店頭でしか買えないと思っていたが、この間スーパーあいちょう愛国店で売っているのを見つけてしまった。とはいえくら重はワッフルも名物。ぜひ店頭に出向き、この黒いダイヤをずり山など眺めながら食べてほしい。
濃厚なバタークリームは昭和の味
釧路湿原(クランツ)

道外の人へのお土産に持って行くことは少ないが、自宅用や自分用についつい手に取ってしまうのがこの個包装のロールケーキ。手軽なコンビニスイーツも今や200円台は当たり前のこのご時世に、財布にうれしいご褒美菓子である。

しっとりと柔らかいスポンジ生地にこっくりとしたバタークリームが絶妙に合う。軽やかでみずみずしいホイップクリームの山盛りもいいけれど、昭和生まれにはこの重たくちょびっとの量のバタークリームがたまらんのである。シンプルすぎて物足りない人はジャムをひとすくい、添えてあげるといい。

1つで十分心もお腹も満足してカロリーは191kcal。罪悪感の少ないご褒美おやつにぜひどうぞ。
商品情報
▽釧路湿原
▽1個150円
▽賞味期限は20日
クランツ
春採本店、鳥取店、国誉店、イオン釧路店の4店舗
それぞれ営業時間や定休日が異なります。
https://kranz946.com/
愛されて1世紀、変わらぬ故郷の味
標津羊羹ミニ(標津羊羹本舗)

標津羊羹を知らない釧路人はいないのではないだろうか。
たとえ食べたことがなくとも、どこかかしらで見たことはあるはずだ。
2027年に創業100周年を迎えるこの標津羊羹。正確にいえば中標津銘菓であるが、釧路の食文化に定着しているのは間違いない。特にこのミニサイズは土産店だけでなく市内のスーパーにも置いてあり、ちょっとした差し入れや手土産に大変活躍してくれるのである。

一般的な羊羹に比べ色は薄い。控えめな甘さの奥に、金時豆の独特な風味が顔を出す。後味はあっさりとしていて、「ザ・羊羹!」的な特有のねっとりとしたしつこさがない。
日持ちもするので、登山や運動のお供に、疲労時の糖分補給に、ストレス発散に、ぜひ1本机の中に隠しておきたい。
商品情報
▽標津羊羹ミニ
▽194円
▽賞味期限:10カ月
標津羊羹本舗
住所:中標津町川西7
手に入るところ:各土産物店ならびに市内各スーパーなど(取り扱いのない店舗もあります)
おわりに
その土地の銘菓と呼ばれるには、相応の年数を必要とする。誕生した時からいきなり銘菓だったわけではない。長い年月をかけて地域に定着し、愛されてきたからこその銘菓である。
「古き良き」が残るにしろ、「新しい世代」が台頭するにしろ、地域の宝を守っていくのはその土地の住人にしかできないことだ。この先、50年くらいうんと先、一体釧路にはどんな銘菓が残っているだろう。どんなお菓子を次の世代は大切にし、守っているのだろう。
さ、次の企画は何を食べ比べしようかなー。(編集部:ごめのすけ)




