伝えたい「蔵」の記憶(479)北洋サケ・マス漁
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2025.3.3
昭和46年釧路港は、ライバルの八戸港に8万7千㌧の差をつけて水揚げ3年連続日本一を達成します。水産基地釧路の躍進を支える漁業は、春のサケ・マス、夏秋のサバ、サンマ、イカ、イワシ、冬のスケソウダラと幣舞橋から見える河岸に係留された最盛期の漁船が市民に季節を知らせています。釧路の漁業は、幣舞橋を歩く釧路市民が漁船で季節を感じるほど釧路市民の日常生活に溶け込んでいます。
例年4月下旬になると、釧路港の岸壁には船体に黄色や青色を塗ったサケ・マス漁船が集結し係留され、日ソ漁業交渉の妥結を今や遅しと待っています。釧路新聞は、昭和47年4月21日「漁獲量8万7千㌧・ついに9万㌧割る」と北洋漁業の厳しい状況を報道しています。4月30日はサケ・マス漁の好漁を期待する盛大な壮行会の様子、5月1日は「白波けって北洋漁場へ・サケ・マス解禁」と報道しています。

写真は、黄色い船体に大漁旗をなびかせ北洋漁場に向かう逞しさを伝えるサケ・マス漁船です。昭和47年6月6日の釧路新聞は、「水揚げ本格化・ドンと1千4百㌧・今シーズン最高を記録」と報道しています。魚揚場に山と積まれた北洋サケ・マスの大漁は釧路の街に活気を与える明るいニュースです。
昭和45年の釧路港での魚種別取扱高を見ますと、北洋サケ・マスの水揚量は全魚種の2.7%ですが、金額では全体の25%を占め若干の差でスケソウダラに首位を譲るが、堂々2位です。
北洋サケ・マス漁は、漁業基地釧路の活況を支え、市民の食卓に笑顔を届けます。




