その他 蔵の記憶
公開:2026/03/16 更新:2026/04/28

伝えたい「蔵」の記憶(469)幹事さん出番です

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2024.2.19

 昭和46年の日本経済は、8月のニクソン・ショック(ドル・ショック)に揺れる厳しい景況ですが、釧路では、釧路港の水揚げ三年連続日本一の達成に奮闘する漁業、創業以来の出炭新記録を達成して健闘する太平洋炭砿、新しい時代を築く西港建設、大詰めの北大通都市改造事業に加え、市民の間では、ボウリングブーム。須貝、菱光、十条などのボウリング場の開店が相次ぎます。

 力強さを感じさせていますが、一方でネオン街は全国的な不況の影響にあえぎながら、藤圭子、三沢あけみ、中尾ミエなど人気歌手を呼んで打開へ努力しています。この中で、不況に負けまいと、各飲食店の特色を訴える「幹事さん・出番です」と忘年会・新年会の広告が昭和46年11月28日の釧路新聞に掲載されています。

トキワグリルの広告

 写真は、「幹事さん・出番です」の中で、味自慢の店主のイラストを入れて「伝統の味をお楽しみ下さい」と訴える洋食のトキワグリルの広告です。その他にも駅裏の新興歓楽街のナイトレストラン夢幻は、「120名様OK・飲んで踊れる夜の社交場」と余興にのど自慢大会も演出しています。

 栄町の栄町会館は、「1人800円からお引き受け致します」、「ビール(大)1本140円、酒(2級)1本50円」と金額を明示し明瞭会計を謳っています。南大通りの旅テル市川は、忘年会・新年会にモデルコース1800円・たっぷりコース1000円(料理・お酒・ビール込み)を設定しています。浦見町の東映ホテルは、女性の意見を反映させてムードを楽しむ忘年会・新年会を謳っています。

 昭和46年の「幹事さん・出番です」の広告は、市民生活に溶け込んだ楽しい忘年会・新年会の記憶を伝えています。

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