その他 蔵の記憶
公開:2026/03/12 更新:2026/04/23

伝えたい「蔵」の記憶(341)笛園

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2020.6.22

 釧路市民の憩い街・末広町は、躍進釧路を象徴する様にいつも斬新な情報を発信し、市民生活に笑顔と活力を与える歓楽街です。

 昭和36年の市街図で末広町3丁目(現笛園ビル並び)を見ると、料亭静と喜水、ラーメンの銀水、中華料理の八宝園、レストラン八千代などの飲食店が並び、近くにキャバレー銀の目、市民に親しまれた稲荷小路、末広クラブパチンコなどが軒を並べる賑やかな繁華街ですが、いつも新鮮な感動を釧路市民に体験させてくれます。

笛園

 写真は、昭和38年頃の末広町3丁目(現笛園ビル)の和風の料亭静の跡に建てられたモダンな店舗「笛園」です。牧歌的なアルプスをイメージさせる大きな角笛に、珈琲と笛園の漢字の看板。デザインの斬新さが目を引く店舗です。

 店内は、広いフロアーと水が吹き上がる噴水がお客様を歓迎しています。評判のメニューは、オーナーが東京から招聘した職人が焼いたホットケーキです。末広町は、飲食店、遊技場など男性の楽しみが多い歓楽街ですが、笛園は、牧歌的な店舗と感動を与える噴水、感激を与えるメニューなどによって女性や子供も楽しめる店として人気を博し末広町に新しい賑わいが生まれます。

 オーナーの石田栄一さんは、東京赤坂の大噴水ショーやレビューを売り物にした「レストラン・シアターミカド」を参考にした、と語っていました。最新の情報により開店した笛園は、子供達や若い人の笑顔が溢れる憩いの場として多くの市民に楽しい思い出を与えた末広町の記憶を伝えています。

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