本とレコードに囲まれて。20周年を迎えた喫茶ラルゴで味わう静かな時間

駅裏のタクシープールを抜けた先にある、昔から古本屋さんとしてお馴染みの「古書豊文堂」。その店内にある喫茶ラルゴにお邪魔してきました。
喫茶ラルゴは2006年に北大通の豊文堂北大通店(現・古書かわしま)の2階にオープン。2020年に豊文堂本店を受け継いだことや、コロナ禍もあって一度喫茶は閉店し、2024年1月にリニューアルオープンを果たしました。今年はちょうど20周年の記念年です。

店内に足を踏み入れると、まず目に入るのは所狭しと並ぶレコードと本。思わず足が止まります。自分だけの宝探しに没頭するのもいいですね。
販売スペースの裏側にある喫茶はこじんまりとしていて落ち着いた雰囲気です。2人用のテーブル席が6席並び、1人でも、誰かと一緒でも気兼ねなく過ごせそうです。


メニューはドリンクと軽食。種類は多くありませんが食事もできます。
コーヒーの香りに心を揺さぶられながらも、人気のチャイを頼んでみました。大きいカップにたっぷりと注がれたチャイからは、複雑なスパイスの香りが湯気と共に立ちのぼっています。ほんのり甘く、思ったよりもスパイシー!これはクセになりますな。

せっかくなのでプリンも頼んでみます。たたずまいからしてプリン硬派にはうれしいクラシカルスタイル。たっぷりのカラメルはさらさらとシロップのように軽く、あっという間にたいらげてしまいました。

今回、店主におすすめのメニューを尋ねたところ、謙遜されてはぐらかされるというまさかの事態が発生。控えめにもほどがある!
北大通店のころからカレーの評判をよく耳にしていたので聞いてみたところ、ラルゴのカレーは、昔店主が大好きで通い詰めた「よしのや食堂」(南大通・現在閉店)の味を再現しているのだとか。幅広い世代に食べてもらえるよう小サイズも用意されています。
多くを語らない店主ですが、キッチンで黙々と手を動かす姿から、料理に対する誠実さが伝わってきます。
そして、ラルゴを語るうえで外せないのが音楽。店内には大きなスピーカーが設置されており、不定期でライブが開催されています。
もともとライブをやりたいという思いから始まった喫茶店。4月にはピアノマン・リクオさん、5月にはウルフルケイスケさんの公演が決まっています。さらに7月には、開店前から招きたいと考えていたHEATWAVEの山口洋さんのライブも予定されています。
20周年を迎えた今年は、例年以上にライブ企画にも力を入れているとのことです。
ひとりの時間を過ごすのもよし、誰かと語らうのもよし。レコードや本を探すのもよし。
世代を問わず人が自然に集まり、落ち着ける場所でありたい——そんな思いが、この空間には静かに息づいています。
ラルゴはこれからも30周年、40周年を目指し、街の一角で時間を積み重ねていくのでしょう。
帰り支度を始めたころ、キッチンから甘い香りが漂ってきました。「アップルパイが焼き上がりました」と小さな声が聞こえ、持ち帰りができるとあらば迷う余地はありません。

まだほかほかのアップルパイ、自分の分しか買っていないのでこっそりいただきます。
リンゴの食感を残したフィリングに、ほどよい酸味と甘さ。そこにバターの香り豊かなパイ生地が重なり、まさに至福のひととき。お上品に切り分けてみましたが、丸ごとがぶりといくのが正しい食べ方であると推奨いたしましょう。(編集部:ごめのすけ)
※アップルパイは秋~春のりんごの季節のみ。数量限定。

喫茶ラルゴの基本情報はこちらから!
※メニュー・価格は2026年4月現在のものになります




