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公開:2026/02/27

実食・釧路の定番土産7選!本音レビューに挑戦

釧路圏外に出掛ける際、手土産を選ぶのにちょいちょい難儀する。北海道外であれば、先方から「ロイズ」「白い恋人」「マルセイバターサンド」と先にリクエストが来るので困らないのだが、道内向けにはその作戦は通じず、さて釧路の銘菓とは何だろう、と毎回ここで立ち止まる。

もっと困るのは旅行客と一緒にお土産選びをする時である。
釧路のお土産はどれがおすすめ?と売り場で聞かれて、声を詰まらせたことが何度あったことだろうか。
駅や空港、観光施設で見掛けるおなじみの商品は多くあるものの、実際に自分で口にしたことはほぼないことに気付いた。

今回は、釧路市内でよく見かける定番どころを中心に7品を実食。土産物店でさんざん目移りし、誘惑に負けそうになりつつも正統派を選んでみた。
地元市民の立場から正直な感想を述べてみたい。気になる商品があれば、ぜひお試しを!

(記事中の価格は全て税込で2026年2月現在のものです)

有名どころを押さえてみた

まずは王道。釧路土産の顔ぶれ

丹頂鶴の卵(長谷製菓)
プレーン5個入り…810円
プレーン10個入り…1620円
詰め合わせ10個入り…1620円
賞味期限:約30日

地元民でこのお菓子を知らない人はいない、と断言してもいいド定番。それなのに食べたことがない土産菓子の上位にいつもいる。
発売は平成元年(1989年)と長い歴史を持つ。インパクトの強いパッケージがまず目を引く土産物店の花形だったことは子ども心によく覚えている。
現在はパッケージがかなりオシャレにリニューアルされて、プレーンといちごのバリエーションがある。

タンチョウをモチーフにした箱がオシャレ

黄身餡(もしくはイチゴ餡)をカステラ生地で包み、ホワイトチョコレートでコーティングした三層構造のお菓子である。
某県のかもめの玉子との類似を指摘する声もあるそうだが、そこは突っ込まずに地元の顔を試食してみよう。

断面は荒々しいが、味に影響はない(はず)

断面をご覧いただいて分かる通り、予想以上にしっかりしている。ふわふわではなくぎゅっと詰まっていて頼もしい。ハードな固ゆで玉子が大好きな筆者には感激でしかない。ほかにも「固めなところがいい」という声があって安心した。
当然ながらタンチョウの味はしないのでそこは安心してほしい。小ぶりな卵は甘さも閾値を超えずちょうどいい。しつこくないよねという声も飛ぶ。

プレーンとイチゴが半分ずつ入った詰め合わせ(10個入り)が人気のようである。今回はプレーンを試食したが、これはぜひいちごも食べ比べてみたかった。

観光客に勧めるには高得点なお菓子だが、数人の集まりなどの手土産に持っていくのもかなりアリではないかと思った次第です。

ゆうひ(菓子処松屋)
5個入り…874円
10個入り…1674円
1個…150円
賞味期限:約30日

世界三大夕日の街釧路の夕日がまんじゅうになりました。
発売は2012年、古参の地元民から見ればネオ土産菓子である。釧路の夕日にスポットが当たってきた頃に誕生した、実にセンスある菓子である。
暖色のパッケージは売り場でもがぜん目を引く。

奇をてらわない絵柄が実に釧路っぽい。包装紙をはがすと、これまた見事なオレンジ色の箱が顔を覗かせる。箱マニアには二度うれしい構造である。

これぞお土産的なたたずまいがとても良い

しっとりとした生地の中はミルク餡、中央にはラズベリージャム。ここでも夕日を表現していているようだ。
全体的に甘さが支配する中で、ラズベリージャムの酸味がいいアクセントだ。

「ほかであんまりないから珍しいよね」「インパクトあるなあ」というお声をいただく。「おいしい」しか言えなかった自分の語彙力をもう少し磨きたいと思います。

実に釧路らしい一品

土産店以外にも、地元スーパーでばら売りされているのをよく見掛けるので、贈答用だけでなく自宅用のおやつとしてもおすすめです。

地酒を生かした一品

福司ケーキ(菓子処なかじま)
地酒(金)…500円
純米(銀)…500円
賞味期限:14日程度

こちらも古くからあるスタンダードなお土産。
地酒「福司」を使用したスポンジケーキとあるが、日本酒のミニ瓶が入っているとしか思えないパッケージに気圧されてなかなか手を出せずにいた。

それが、開封してみるとなんとも立派なスポンジケーキではないですか!
カステラっぽく見えるけれど、ふわふわしっとりの謳い文句の通り、包装紙をはがす際は丁寧に扱わないと崩れやすい。

金が清酒を使用し、卵白のみで仕上げたケーキ。
銀が純米酒を使用し、全卵を使用しているため金より少し黄色っぽい。

右が金、左が銀。切れ目はついていないので、自分で好きな厚さに切っていただく。もちろん豪快にいく選択肢もある

食感としてはまるでスフレチーズケーキで、しっとりとしながらも口当たりは軽い。一口目ではあまり分からないが、食べ進めていくとほんのり酒の香りが残る。原材料に清酒が使われているので、お酒の苦手な方は十分に注意されたい。

金と銀を食べ比べてみて、金の方がしっとり感が重厚で軍配は圧倒的に金。
銀はややしっとりさは控えめで、その分卵の風味が増して丸みがでるような感じ。
目立った差はないものの、金の方が人気である。

これは決して職場へのばらまき土産ではなく、個人でゆっくり味わってもらう土産であろう。コーヒーや紅茶とも相性がいい。
もちろん自分へのご褒美としてもうってつけである。

メモ:よく冷やしておくとおいしさ倍増。

パイは2種類。方向性の違いが明確

ししゃもパイ(宮地)
12枚入り…972円
賞味期限:30日

きっと一度は食べている。けれど、その瞬間の記憶がどこにも残っていない。
そんな菓子が、ししゃもパイではなかろうか。

派手なパッケージではあるが、ぱっと見ししゃもパイが入っているとは思わない

名前のインパクトは強いものの、味わいは比較的素朴。胡麻の風味が前に出ており、パイ菓子にありがちな油分の重さはとても控えめ。
サクサクというよりポリポリと軽めの食感で、2~3枚は無理なく食べられそう。

使用しているのはマーガリン。その分胃もたれは少ない

総括して見ると印象の薄い菓子になってしまったが、地元のおやつという立ち位置がしっくりくるような気がする。
1箱に入っている数が多いので、職場などのお土産にも最適だろう。

くしろしゃけのパイ(花月/パティスリーぷちどーる)
1枚…162円
8枚入り…1296円
賞味期限:90日

次に登場するのはくしろしゃけのパイ。うなぎといいシシャモといいしゃけといい、人類は魚をパイにするのが好きらしい。

美容にいい成分が入っているとか

かわいらしいパッケージの中にひそむしゃけは普通のリーフ型。サイズは大きく、1枚でしっかり満足しそうだ。しっかりとした生地で、多少のことで割れるような心配はないとみる。

スタッフ全員が一口食べて同時に発したのは、

「しょっぱ甘い!」

という感想でした。
甘塩っぱいのではなく、塩っぱ甘いんである。
なかなかに濃い味の生地の上に、これでもかと乗ったザラメ。甘さと塩味がほぼ同時にやってくる。

無難でおっとりとした菓子ばかり食べていたわれわれには目の覚めるような一撃でございました。

ざらめの破壊力がすごい。そこがクセになる

同じ「パイ」でも、ししゃもパイとは方向性が大きく異なる。用途や好みに応じて選び分けができそうなラインナップである。

海の町らしい一枚

こんぶ煎餅つるべい(ほがじゃ系列)
1枚…150円
賞味期限:60日程度

甘い菓子ばかりが続き、そろそろ場も記事もだれてきたところで塩味際立つ一品を開封。
「ほがじゃ」と2年もの共同開発を経て誕生した、こんぶ煎餅、その名も「つるべい」。

細切りの昆布が練り込まれており、清涼剤を求める甘い口にとって期待が上がる。

あ、これ、ビールもしくはコーラ案件ですよね。

やさしい塩気ではなく、はっきりとした塩味が際立ちます。昆布の風味はもちろん、えびやいか、たれの味、醤油、出汁などさまざまな旨みが一気に押し寄せてきたのでありました。

こりゃおつまみですわ

地元民的には、定期的に食べたくなる晩酌用おやつに認定。辛党の知人がいたら迷わず土産に持っていこう。

ネタ的土産の代表格

まりもようかん(北海まりも製菓)
4個入り…432円
8個入り…756円
15個入り…1296円
20個入り…1728円
大玉1つ…162円
賞味期限:60日程度

釧路土産の象徴といえば、王者はまりも羊羹でありましょう(異論は認めます)。
つまようじでゴムをぷっちんする時の緊張感は誰しも一度は経験したことがあるはず。
そして、まりも羊羹を知らない外部の人たちに「なにこれ!」と言わせたくてつい土産に選んでしまうこともしばしばなのではなかろうか。

緊張の一瞬

しかし、その味についてはほぼ記憶がなく、緑色をしているから抹茶羊羹だろうという思い込みも外れ、ぷりぷりに固まったあん玉ゼリーを食べているようであった。甘さは控えめとあるが、しかるべき飲み物の同伴は必須。

味そのもの以上に、まりもを割るという体験が価値を持つ。味よりも割る瞬間が主役だ。
話題作りや子ども向けの土産としては抜群の安定感。

食べ比べて見えたこと

今回は数ある土産菓子の中でも重鎮級を選んだので外しようがない。無難な土産とは、極端な個性よりも安定感を重視するものである。
と言いながらも、渡す相手のことを一切考えず己の舌を満足させるための企画だった気もしているので、釧路土産という地元の菓子の魅力を再発見した回になった。
地元の銘菓をお茶請けに選ぶ生活をしてみるのもいいかもしれない。

この回では駅や空港、もしくは和商市場やMOOの土産物店で気軽に購入できる商品から選んだが、そういった場所には並ばない隠れた地元の銘菓はまだまだ存在する。

いつかまた機会が訪れれば、銘菓レビュー第2弾を行いたいと願っています。企画にGOサインが出るようたくさんのリクエストをお待ちしています!(編集部:ごめのすけ)

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