元気印の店主に会いに行こう!創業41年「スパゲティ茶屋・愛会亭」

JR釧路駅の北側、“鉄北”の住宅街にある喫茶・軽食の店。
カウンター8席、テーブル2卓、小上がり1卓の縦長の店内で、つば付きの帽子をかぶった店主の五十嵐久枝さんが、調理、配膳、接客のすべてを一人でこなしている。

「今年で41年ですが、ずっと、このスタイル。お店を続けられる秘けつかも」。
カウンターに座る客が多いが、小上がりは親子連れに人気だ。
「絵本や塗り絵、水性ペンなんかもあるよ。子どもたちにも喜んでほしいからね」とさりげなく家庭的な雰囲気づくりにも努めている。

1985年に新橋大通で開店し、当時は大型商業施設の買い物客やビジネスマンらでにぎわった。
現住所には2003年に縁あって移転し、常連客らを中心に親しまれている。
「昔々は、大にぎわいで、洗い物がたまって山になったこともありました。双葉町に引っ越して、もう23年になるんですよね。世の中、いろいろ変わっても、わたしは手作業で、頭を使って元気なまんま。スマートフォンも持ってないし」とほがらかに笑う。

スパゲティ茶屋を看板に掲げているが、定食、丼物、セット・定食と、豊富なメニューを取りそろえている。
ドリンクメニューもコーヒー(500円)、ビール(700円)、メロンクリームソーダ(700円)など幅広い。
改めて手書きのお品書きを見て驚いた。同時に目を疑った。
物価高の昨今にあって、1000円を超えるメニューが一つもない。
最高額は、カツミートとピザトーストセットの980円。火曜日はカレーライスがコーヒー付きで600円だという。

何かの間違いではないかと、Aセットを注文。
昔話をしているうちに、トーストとミートソーススパゲティ、目玉焼きがワンプレートで登場し、ホットコーヒーも付いてきた。

「醤油かけるかい?目玉焼きに」と呼び掛けられてはっとし、恐る恐る聞いた。…780円ですか?
事も無げに頷き「値上げはしない。一人でやっているから、抑えられるんだよ」と語り、親指を立てた。
思いがけず、予算に余裕ができた。鉄板の上でソースが踊るカツミートと、チーズてんこ盛りのピザトーストセットを追加で注文し、舌鼓を打つ。


五十嵐さんは浦幌町出身、阿寒町雄別(現・釧路市)育ちで阿寒高校卒。
「愛会亭」のオープンは、社会人となって釧路市内に移り住み、飲食店の手伝いをする中で「自分で営んでみたら、面白いのでは」と思ったのがきっかけ。
大事にしていることは、客の健康づくりの後押しだという。
開店当初からアルカリイオン水を使用し、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で始めた朝食メニューも副菜付き(600円、または700円)で提供するなど、細かな気配りを欠かさない。

定休日は設けていない。
「毎月、用事がある日だけ、3、4日だけお休みをいただきます。実は、わたしは料理よりもおしゃべりが好きなんです。たくさんの人と会いたいから、できる限り店を開けるんです」。

地域に根ざした“愛に会える茶屋”は、顔なじみはもちろん初めての来店客にも心地よい。
扉の向こうから、きょうも、かくしゃくとした声が響く。
(編集部:山本雅之)
スパゲティ茶屋・愛会亭(あいあいてい)
▽住所 釧路市双葉町11-2📍
▽電話番号 0154-25-3221
▽営業時間 8:00~22:00(ラストオーダー21:30)
▽定休日 不定休
▽駐車場 有り
※価格は2026年8月現在のものとなります




