その他 蔵の記憶
公開:2026/03/15 更新:2026/04/27

伝えたい「蔵」の記憶(431)変わる北大通(3)

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2022.10.10

 北大通都市改造事業は、昭和36年4月に始まり、その年の8月1日には釧路民衆駅が竣工し、近代的な商店街へ生まれ変わろうとしています。

 道東の中核都市釧路の玄関口釧路駅の乗降客数は、昭和35年240万人、同40年284万人、同45年215万人と、同40年をピークに鉄道輸送は絶頂期であったと「街角の百年」が記述しています。

釧路駅前商店街

 写真は、北大通で工事中の高層建築と金市館が見える昭和37年頃の北大通13丁目西側の釧路駅前商店街です。近代的な釧路民衆駅と対照的な歴史を感じさせる戦前からの木造建築の店舗が軒を連ねています。同40年頃の住宅地図を見ると、釧路駅前の記憶を伝える駅弁の釧正館、お土産品の扇屋菓子店、船田商店、みどり屋、三浦時計、模型のミヤケ、マルエス電気などが、ステーションデパートと共に駅前商店街の賑いを支えていました。

 歴史を感じさせる駅前商店街に昭和44年12月5日、6階建ての釧正館ビルが新築落成します。駅前のビジネスホテルと土産物店、旅行会社、コーヒースタンドを備えた近代的なビルに変わり街並みが一変します。翌年の12月9日には「娯楽の殿堂パチンコチャンピオン」と七色に変わるシャンデリア灯る喫茶「テラスローリエ」、「くしろの味 石田」が入った石田ビルが北大通13丁目西側に完成。同東側も同12月16日に、5階建てのビジネスホテル「乙女家」がオープンします。

 歴史を感じさせる北大通13丁目、釧路駅前商店街の急速な近代的商店街への変貌は、青年都市釧路の記憶を伝えています。

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