その他 蔵の記憶
公開:2026/03/14 更新:2026/04/24

伝えたい「蔵」の記憶(391)大きな売り出し広告

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2021.9.27

 いざなぎ景気は、昭和40年11月から同45年まで続き戦後最長の消費型景気拡大と呼ばれ、名目成長が毎年2桁で推移します。いざなぎ景気と北大通都市改造事業の進展による建築ブームと、旺盛な消費により北大通商店街は、活況を呈し新聞紙面には商店の「大量・大廉売」を謳う大きな売り出し広告が掲載されています。

「グリーン・フェスティバル」の広告

 写真は、昭和42年4月15日の釧路新聞の1ページを使って掲載された「グリーン・フェスティバル」の広告です。「この春、新しく誕生しました…全店春の百貨まつり」「まい年、10月におこなうダイヤモンド・ジュビリーの〈春もの編〉」「第1回にふさわしく良くて・安い春ものを全店せましと集めました。ツルヤならではの春のバーゲンです」とグリーン・フェスティバルを紹介しています。

 紙面は、商品の値段よりも大きく鼓笛の少女が躍動感溢れる春を伝え、顧客を「良くて・安い買物」でウキウキさせる斬新なデザインです。丸三鶴屋では、毎年秋に創業周年の売り出しを開催していますが、昭和37年9月25日の創業60周年の広告タイトルは、素晴らしい佳節を象徴する宝石ダイヤモンドをイメージする「ダイヤモンド・ジュビリー」と変更して顧客の消費動向と生活様式の変化に対応した斬新な創業祭にしました。

 勢いに乗る春のグリーン・フェスティバルは、昭和元禄と呼ばれ、所得が増えた、いざなぎ景気の影響を受けて、ミニスカートが全盛を迎えて、高級なプレタポルテが注目され、そして、クルマ、カラーテレビ、クーラーが新三種の神器と呼ばれた時代の市民生活の記憶を伝える催事です。

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