伝えたい「蔵」の記憶(390)北大通に建築ブーム
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2021.9.20
昭和42年の北大通商店街は、旺盛な個人消費と急テンポの都市改造事業の推進により活況を呈し、釧路市民も、生まれ変わる北大通商店街の溢れる活気を体験します。
当時の釧路新聞は、小西酒店、大二さとう移転・新築(昭和42年3月2日付)、いよいよ取り壊し北交支店、14店が移転工事中(同5月26日付)、北大通に明治生命の釧路明生館完成、生保各社建設旋風(10月27日付)などと、北大通商店街店舗の新築、改築の様子を報道し、昭和42年5月3日付の釧路新聞は、同42年度は100軒もの商店や家などが移転するため、「北大通に建築ブーム・火花散らす受注合戦」と建築業者を巻き込んだ競争激化を報道しています。

写真は、昭和42年11月1日付の釧路新聞に掲載された北大通3丁目の、和装と寝具の店マルカつちだと総合服飾専門店カワノの新店舗落成広告です。新店舗は、減歩された土地を有効利用する為に、共同でビルを建設し売場面積を確保し外装も統一しています。
店舗新築記念大売出しを宣伝するマルカつちだは、大正6年に開業し北大通3丁目で一番古く、釧路デパート、ステーションデパートにも出店する老舗。総合服飾専門店カワノは、大正5年南大通3丁目で開業し平和市場に支店を開き、戦後は北大通3丁目で洋服店を開業する老舗です。
老舗の共同ビルの施工業者は、マルカつちだの藤田組、カワノが東海興業と2社で施工されます。外装を統一したマルカつちだとカワノの新店舗は、北大通の建築ブームの記憶を伝えています。




