伝えたい「蔵」の記憶(380)第1回くしろ氷まつり
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2021.6.7
釧路市民が楽しむ催事は、短い夏を楽しむかのように初夏の6月釧路市民運動会、夏の7月厳島神社例大祭、8月くしろ港まつり、夏の終わりを告げるくしろ市民北海盆踊りと、短い夏に集中していますが、雪が少なく寒さが厳しい釧路地方特有の寒波の中で寒さを楽しむ第1回くしろ氷まつりが昭和40年2月6日に開催されます。

写真は、昭和40年2月6日付釧路新聞に掲載された第1回くしろ氷まつりの開幕の記事です。彫刻展などの多彩な行事と「今夕は花火大会」「あすは熊まつりイオマンテ」などを報道しています。会場の栄町公園は、バンビ、鉄人28号、平和の塔などの氷の芸術を楽しむ氷像50基が展示され、氷像彫刻実演会で開幕します。
初日の夕方4時からは、全国高校スケート選手権大会優勝の釧路第一高校の優勝アンドン行列の市内パレード。夜は、全国初めてと言われた冬の花火大会で花火の芸術を堪能します。2日目は、アイヌ民族伝統文化を伝える、50人のアイヌと2歳熊によるイオマンテが釧路で初めて行われます。多くの家族連れで氷まつりを楽しむ様子を「三万観衆が絶賛」「北国の冬の愉しさ満喫」と釧路新聞が報道しています。
厳しい寒さの中で半年を過ごす釧路では屋外で楽しむ機会に恵まれていませんが、北国の寒さを利用して冬を楽しむ「氷まつり」は、札幌の雪まつりに匹敵する釧路の冬の観光行事として育てたい氷都釧路の思いが実現した催事です。
第1回くしろ氷まつりは、躍進17万都市釧路の活力の記憶を伝えています。




