その他 蔵の記憶
公開:2026/03/09 更新:2026/04/23

伝えたい「蔵」の記憶(253)黄色いリボン

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2018.5.28

 映画は、戦後復興期の苦難の市民生活を癒す娯楽でした。映画が伝える夢や感動は、復興に取り組む市民に活力を与えています。

 日本経済が復興期から発展期へ向かう昭和26年頃の映画は、雄大な景色とアメリカ文化を伝える西部劇が全盛期を迎えます。西部劇は、アメリカ西部の大自然の中で展開されるフロンティア精神に溢れた逞しい開拓者の強く勇敢なヒーローの登場、その正義と活力は多く人を魅了します。

西部劇「黄色いリボン」の宣伝広告

 写真は、昭和27年1月9日の北海道新聞に掲載された、釧路東宝で上映される西部劇「黄色いリボン」の宣伝広告です。黄色いリボンは、ジョンフォード監督、主演ジョン・ウエイン、女優J・オブライエン。総天然色西部に奏でる大メロドラ、「北海道第一封切」と宣伝しています。

 ジョンフォード監督は、西部劇の名作「アパッチ砦」「リオ・グランテの砦」「黄色いリボン」の騎兵三部作などを監督した名監督で、主演のジョン・ウエインは、「戦後の西部劇はジョン・ウエインで始まってジョン・ウエインで終わる」と言われた西部劇のスターです。「黄色いリボン」は、西部劇の壮絶な戦闘シーンが見られませんが西部の雄大な景色と騎兵全員合唱のシーンが観客に感動を与えた西部劇です。

 西部劇の格好の良さは男児の遊びに影響を与え、西部劇が子供の世界にもアメリカ文化を浸透させます。

 カラー映像で、苦難に挑戦するアメリカ開拓者魂を伝える西部劇は、困難な復興に取り組む人々に活力と夢を与え、新鮮なアメリカの文化を伝えます。

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