その他 蔵の記憶
公開:2026/03/07 更新:2026/04/23

伝えたい「蔵」の記憶(184)物いう麗人ロボット

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2016.9.19

 市制10周年を迎えた昭和7年の釧路の人口は5万1311人ですが、市制10周年記念事業として実施された地名地番改正は、釧路の将来の人口20万を想定し、都市計画施行を考慮して実施され、躍進釧路を象徴し釧路市民に活力を与えた事業のようです。

 昭和7年4月1日の釧路新聞は、科学の進歩を伝える「テレビジョン公開」の紙面に、釧路で最初の素晴らしいニュースとして「物いふ麗人ロボット1日から丸トに出現」の記事が掲載されています。麗人ロボットは、写真の丸ト春の京染呉服特選会の企画でした。「いらっしゃいませ」と「金鈴を振る声でお客さまの問いなら何でも答えるロボット、身長五尺女子大学卒業以上の素晴らしい頭脳の持ち主」と報道しています。麗人ロボット出現は、釧路市民に科学技術の進歩と、町名改正により新時代の到来を感じさせる斬新な企画です。

ロボット嬢をアピールする広告

 昭和7年の新聞広告は、市制10周年を迎えて新しい時代を感じる活力と斬新な広告が見られます。社交と歓楽の大衆郷の西幣舞のカフエーキャピタル本店復興の広告は、階上ホール、ビリヤード室、階下ホールと30人以上の女給さんが並ぶ店舗全景の写真を全紙で紹介し他店を圧倒する広告です。

 老舗ハマノ薬局は、「キキメ評判名医より先づ一服」と謳い、「かぜ、ねつ、づつうに ハマピリン」と自店のオリジナル商品を宣伝しています。新鮮な食料品と日用雑貨を扱う釧路駅前の市場は、「栄喜毎市場」と名前に工夫をしています。

 新しい時代を感じさせる新聞広告は、青年都市釧路の活力の記憶です。

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