特集記事 お店・買い物中心市街地・駅前周辺
公開:2026/06/15

老舗の店内は遊び心がいっぱい!北大通の文具店といえば「佐藤紙店」

釧路の老舗、北大通に構える佐藤紙店

昭和10(1935)年、釧路市北大通で創業した老舗の紙・文具店。戦前、戦中を耐え抜き、戦後の釧路の発展とともに歩んできた。
平成、令和へ時代が移っても地域密着型の専門店として存在感を発揮。釧路沖地震の発生や基幹産業の衰退、新型コロナウイルスの感染拡大など、多くの困難を乗り越えてきた。

90年超の歴史が息づく店舗を探検する。案内役は3代目社長の佐藤公一郎さん。
1階から巡ろうと店内に入るや、釧路色満載のオリジナルな品々が飛び込んできた。

エゾシカ革でつくった名刺入れ、コブシでできた筆記具、フキの皮を原料とした富貴紙扇子、「夜霧」を含む4種類の万年筆インクなど。
野鳥界のスーパースターの地位を確立したシマエナガグッズもたくさんある。「地元の材料を使ったり、釧路らしさのあるオリジナル商品を作るのが好き。ここだからこそを大事にしている」と笑う。

音別特産のフキが原料。地元作家の思いもこもった富貴紙扇子

釧路をテーマにした書籍や地図も取り扱い、釧路管内全67の郵便局の風景印をスタンプラリーのように集められる「ご当地消印帳~風景印でくしろを一巡り」も販売している。局ごとの開設時期と風景印の説明のほか、廃止した郵便局の情報も盛り込むなど凝った内容で「マニアックですが、観光客はもちろん、地元の人にも手に取ってほしい。釧路のまちや歴史に興味を持つきっかけになれば」とお勧めしている。

御朱印帳ならぬ消印帳。コンプリートを目指してみては

会計横には、砂川市に本社、工場がある日本唯一の馬具メーカー「ソメスサドル」が作る革カバンや革財布のコーナーを設けている。革ネクタイといった“変化球”も陳列。

いつかは「育てて」みたい革製品

20年ほど前から扱い始めたが「当初、棚2段分ぐらいのスペースしかなかったが、ぽつぽつと売れたので少しずつ広げた。当店の商品としてはお高めの価格帯だが、人気がある」と話している。

1階をさらに奥へ進むと、万年筆やシャープペンシル、画材、事務用品などが現れた。豊富な品ぞろえから、釧路の文化、芸術を支え、発信してきた拠点としての心意気が伝わってくる。一方で、天然の接着剤である膠(にかわ)、漫画制作用のスクリーントーン、荘厳な結納品など、素人目にも需要があるとは思えない商品もある。

率直に伺うと「どんなにデジタルがもてはやされても、アナログの良さがある」と意に介さない様子だ。

ゆ、結納セット…!こんなものまで!
雑貨や小物も多く、プレゼントにもいい

いざ、2階へ。その前に、階段の壁面は、地元作家によるミニ美術館。心地よくまち歩きをしている気分になった。到着すると、洋紙・和紙、書道用品、額フレームが大歓迎。絵画や写真などを額装する際に欠かせないマットカッターも待ち構えていた。

額装はお任せのマットカッター

目を見張ったのは高額な書道用品。筆、硯は芸術品の域のものも。同時に「誰が買うのか」という疑問も浮上。思い切って尋ねると「10年、20年ずっと売れない商品もある。それでも、やめるにやめられない商品があっていい」。思いがけない返答に、老舗の強さを垣間見た気がした。

とことん突き詰めようと、3階への階段に向かったが「あっ、住居です。あと、エゾシカの革をまとめています」とにっこり。探検終了となった。
常連客でも「2階には上がったことがない」という声をよく耳にするが、なかなかどうして面白い。

くまなく巡れば、何かに出くわす。ぜひ、楽しいお買い物を。(編集部、山本雅之)

「筆記具は実際に触って選んでください」と試し書きを推奨する佐藤社長。一言、声掛けを

基本情報
店名
山一佐藤紙店
住所
釧路市北大通8-1Google MAPで見る
電話番号
0154-22-1311
営業時間
9:30-18:00(日曜・祝祭日営業の場合10:00~17:30)
定休日
日曜、祝日(イベント時などは営業することも)
駐車場
店舗真裏に5台分
ホームページ
佐藤紙店
エス
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入り口すぐのところには書籍のコーナーがあり、本屋としても利用可。
店頭には主に釧路関連の本が並ぶが、一般書籍も取り寄せできる。

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