お米屋さんなのに、コーヒーもうまい!?舟木米穀店/舟木コーヒーに潜入
探してでも行く価値ありの米屋&コーヒー豆販売店
釧路市の錦町に、古くからお米屋さんを営む「舟木米穀店」はある。
大きな通りからはその店舗を確認することは難しく、住宅街の方に回り込みやっとそこに到達するという高難度。外観はもちろんその歴史を感じさせるもので、いかにも「街のお米屋さん」といった雰囲気。「ここは完全に米屋だな」という率直な感想をポケットにしまいつつ、意を決して店のドアを開ける。お米の袋や、精米機が並び、いかにも「ソレ」らしい。うん、米屋だ・・・。
しかし店内を見渡すと新設されたであろう棚にはおしゃれ感漂う大小各種のコーヒー豆の袋が並ぶ。

「うまいコーヒーの焙煎」という永遠のテーマに向き合う
コーヒーの焙煎を担当するのは舟木勇策さん。1979年に米穀店の次男として生まれ、大学卒業後に就職した札幌の宮越屋珈琲でコーヒーの魅力に触れた。
数年の勤務ののち、家業を手伝うために帰釧するも、コーヒーへの情熱は冷めることなく、家業の傍ら研究を重ね、店舗横の倉庫の一部を改装し大型の焙煎機を導入した。
「いろんな焙煎機を見せてもらったけど、自分の求める味わいを実現するならこの焙煎機だと思った。ドイツから輸入して、釧路まで運んで設置するのはすんごく高かったけどね」と愛機「プロバット」を愛でながら勇策氏は語る。

帰釧後、日々焙煎の研究を重ねる勇策氏は、ある素晴らしいコーヒー豆に出会った。それがスペシャルティコーヒーだった。勇策氏はそれまでの焙煎方法をリセットし、この豆の本来持っている味わい、香り、酸味、個性を最大限に引き出すための焙煎方法を探求することとなる。
コーヒーの焙煎は「引き算」とも言われる。素晴らしいコーヒー豆を使い、満点の出来を実現出来て100点。また60点の豆では完璧な焙煎が出来ても60点を超えることはない。しかしいくら100点の豆を使ってもと焙煎を失敗してしまえば0点にもなる。帰釧から7年間、こうした難しさを日々痛感しながら、ついに自身が求める味わいと、商品としての品質の安定化を達成した2014年、「舟木コーヒー」としてのブランドを立ち上げ米穀店の一角で販売を開始した。
暮らしを彩る、特別な一杯に
近年、大手コーヒーチェーンが人気で世界的に需要が高く、コンビニエンスストアなどでも手軽にドリップコーヒーを味わえる時代になった。
こうした手軽さの恩恵もあって、「もっとおいしいコーヒーを飲みたい」というニーズは確実に高まっているという。勇策氏は「一日の中で、本当においしいと思える特別な一杯として楽しんでもらえれば」と、さまざまな原産国、農園、製法の豆を厳選し、その豆に合った焙煎方法を探求する。
豆の個性を引き出す絶妙なバランスを求め、基本的にはやや浅煎り~中煎りを基本とする。仕上がったコーヒー豆は粒が揃っていて適度なハリとツヤがあり、実に複雑で芳醇な香りを放つ。ドリップする前から「これはうまいぞ」という自信のほどがうかがえる。

店頭には原産国、産地が記入されたシングルビーンズ(?)のほか、釧路をイメージしてブレンドした「ウェットランドブレンド」など常時6~8種類を揃える。初めての人や、飲んだことのない豆を試してみる際に最適なドリップバッグ(1杯用)もあり、ギフトや手土産用に購入する人も多い。
勇作氏は「味の好みにあわせておすすめをチョイスすることも出来ますし、ドリップの方法などもお教え出来ます。ぜひ気軽に寄ってください」と笑顔を見せる。

スペシャルティコーヒー、ってなに?
先ほどもお伝えしたとおり、ここのコーヒーは「スペシャルティコーヒー」にこだわっている。なんだ、ソレは?とお思いの方にご案内すると、スペシャルティコーヒーとはとってもスペシャルなコーヒーだということだ。(編集部:かちょー)
| 表 記 | コーヒーの世界では「スペシャルティコーヒー」と表記。 |
| 定 義 | 抽出後のコーヒーの風味が素晴らしく消費者が美味しいと評価して満足するもの |
| 基 準 | 国際的な評価で80点以上(100点満点)のスコアを獲得した高品質な豆 |
| 根 拠 | 「Seed to Cup(豆からカップまで)」の流通が追跡可能で、持続可能性が高い |
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