その他 蔵の記憶
公開:2026/03/15 更新:2026/04/27

伝えたい「蔵」の記憶(435)リビングヤスモトオープン

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2022.11.21

 釧路の中心市街地北大通り5丁目の交差点は、交通の要衝として戦前戦後も有力な商店が店舗を構えて商店街の賑いを支えていました。昭和7年発行の大日本職業別明細図を見ますと、若松家具店、奥田呉服店、小松金物店、川井メガネ店が見られます。同28年頃は、戦災を免れた千秋庵、奥田呉服店に変わって拓殖銀行釧路支店、戦災から再建した小松金物店、戦前の建物で開業した安本金物店が混乱期の市民生活を支えています。

 昭和36年から始まった都市改造事業により北大通商店街は、近代的な商店街へ生まれ変わろうとしています。そして同45年11月、北大通5丁目にリビングヤスモト、丸善ビル、12月には駅前の石田ビル、乙女家ホテル、北大通6丁目に千秋庵第2ビル、末広町4丁目に笛園ビルなどが新築オープンし、商店街の急速な変貌が進みます。

リビングヤスモトのオープニングセール広告

 写真は、昭和45年11月21日の釧路新聞に掲載された、「きょう花火を合図に正午高らかな幕開け」と謳うリビングヤスモトのオープニングセールの広告です。戦後の市民生活を支えた金物店が、豊かな暮らしのパートナーを謳う店舗に変わり商店街を一変させます。リビングヤスモトの新店舗は、地下1階に食堂とスポーツ、レジャー用品、熱帯魚売場。1階にカメラ、貴金属、アクセサリー、メガネなど。2階は、日用雑貨、家庭金物、ストーブと電気製品。3階は、家具・インテリア。4階は玩具、家具と、生活に欠かせない住まいと暮らしの商品を揃えた挑戦的な店舗です。

 リビングヤスモトのオープンは、北大通り商店街の挑戦の記憶を伝えます。前「笛園オープン」    次「丸善ビル竣工」

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