その他 蔵の記憶
公開:2026/03/13 更新:2026/04/23

伝えたい「蔵」の記憶(375)毎日千円札のつかみどり

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2021.5.3

 昭和40年12月の北大通り商店街は、賑やかな年末商戦を迎えます。同11月の旭立体橋の開通により鉄北と橋北が結ばれたのに続いて商店街は、北大通り都市改造事業の進展による北海道銀行釧路支店の新築落成、山下書店と村上金物の三丁目ビル完成、京呉服のマルモ畑の新築落成が相次ぎ、年末でも逞しく変貌を続けて躍進釧路を象徴します。

歳末大売り出しの広告

 写真は、開業2年目を迎えたくしろデパートが昭和40年12月15日の釧路新聞に掲載した「つかんだらはなすな、毎日千円札つかみどり」を謳う非常に強烈な歳末大売り出しの広告です。1等から5等まで、みかん1000箱、りんご大箱とくしろデパート謹製石鹸・キャラメル。ダブル賞としてカラーテレビ、電気オルガン、サイドボード、食器棚など大型家庭用品と魅力的な夢をそそる景品を揃えた、「皆様に愛される」星のマークのくしろデパートの歳末商戦です。

 特色ある専門店の英知を集めたくしろデパートの強烈な年末商戦は、お買い上げ500円毎に福引券1枚。福引券に願いを込めて千円札のつかみどりに当選した人の驚きと笑顔。みかん箱、りんご大箱に感激する人。キャラメルでがっかりする人。師走の買物を楽しむ市民に大きな夢と感激を与え北大通り商店街の歳末商戦を盛り上げています。

 毎日千円札のつかみどりの広告は、小規模の小売り店が力を合わせて老舗のデパート丸三鶴屋、丸ト北村、ステーションデパートや外来の金市館などとの厳しい商戦に挑戦する逞しい商魂と北大通り商店街の活況の記憶を伝えています。

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