公開:2026/07/20 更新:2026/08/10

HEAT VOICEミュージックヒストリー④「ヒートボイス、軽井沢の追い風に乗って」

釧路を拠点に活動するボーカルデュオ、ヒートボイス(目黒広幸、伊藤カズヒロ)は、軽井沢ラヴソング・アウォードで4年連続本選出場を果たした2004年から2007年にかけて、大車輪の働きとなった。
知名度の向上は、地元での忙しさにも拍車を掛けた。

自主ライブでの誘客とファン獲得

まず第一に、自分たちのライブでの誘客、ファンの獲得につながった。
1996年から続く毎週土曜日の、くしろ港町ビール(釧路市入舟4)のレストラン「シーパル」でのステージには、ヒートボイスの生演奏が目当てという客が増えた。

2005年8月27日に釧路市民文化会館・小ホールで行った結成10周年記念ライブは、立ち見が出るほどに活況を呈し、約350人の聴衆を魅了した。

結成10周年記念ライブ(2005年8月31日付釧路新聞)

さらに、結成の地である喫茶えいが館(釧路市末広町12)が同年9月17日から8年ぶりにライブを再開し、ルーツを知りたいファンの心に音色が響いた。

イベント出演の増加

次いで、自治体や企業、団体が主催するイベントでの出演依頼も殺到した。
コンテストでプロ意識が高まったことで、「客を呼べるミュージシャン」として重用されるようになった。

従来から、歌唱力とステージ力の両輪を備えたボーカルデュオとして、釧路のみならず全道各地で演奏活動を展開してきたが、評価の向上に比例して“厚遇”された。
具体的には、単独でのゲスト出演のほか、複数のミュージシャンが立つステージでも演奏時間が長く配分されたり、メインで登場するようになった。

まちづくりとの関わり

釧路のまちづくりとの関わりも多様化した。
楽曲の制作と発表のほか、観光客らのおもてなしにも参画し、市民と一緒に汗を流すことで、ファン以外との接点も増えた。

2004年8月2~8日に開催された世界こどもサミット釧路大会のためにテーマソングを制作。C・W・ニコル校長をはじめ、海外8カ国13都市、国内7都市、地元10市町村の子どもや関係者らを歌で歓迎した。

2005年春に開校する釧路市立東雲小学校から校歌の作曲を依頼され、4月6日の開校式で披露した。

東雲小学校の開校式で、ヒートボイスが作曲した校歌を熱唱(2005年4月7日付釧路新聞)

2007年8月21日、釧路港に入港した豪華客船「飛鳥Ⅱ」の見送りライブを敢行。2007年11月には、釧路市民憲章の歌の依頼を受け「ぼくらのくしろ」を制作、発表した。

「ぼくらのくしろ」制作秘話

このうち、「ぼくらのくしろ」は、2005年10月11日に釧路市と阿寒町、音別町の3市町の合併による新市誕生が背景にある。
新しい市民憲章の普及啓発を推進していた釧路青年会議所(釧路JC)の依頼を受け、伊藤さんが作曲した。

釧路市民憲章の歌「ぼくらのくしろ」の録音は子どもたちも参加した(2007年10月)

釧路JCの創立55周年記念誌で、伊藤さんは作成に参加したことに感謝し、
「子どもとお年寄りがいつでも気軽に口ずさめるような曲でなければいけないと思い、レコードショップへ行き、子どもたちがよく聞くようなCDをたくさん聞いて研究した」と、制作秘話を披露している。
作曲者、プロデューサーとして「元気な子どもたちをコーラスに入れたというところがとても意味深い」とつづっている。(編集部、山本雅之)


次回は7月30日の掲載予定になります

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