公開:2026/05/01 更新:2026/06/02

鉄オタの世界③「音鉄」

 「音鉄」というジャンルがあります。列車の音を集める趣味です。動画のほうがよい、と思われるかもしれませんが。音だけを聞いていると頭の中で、いろいろ想像が膨らみ、それがよいのです。常人には、理解不能なことだと思います。

 音鉄といってもいろいろあります。車内で、走行音やアナウンスを録音する人もいれば、駅の構内で列車の発車や通過音、出発メロディなどを追っかける人も。

 私はどちらかというと、音のうるさい?列車が好きです。電車よりも気動車がいいですね。しかも、地方鉄道のベテラン(型式が古い)車両が好きです。

 もう10年以上前のことですが、千葉県のいすみ鉄道に乗車しました。目的はキハ52という国鉄大糸線を中心に活躍していた車両に乗車することです。

 私が鉄道趣味にはまったのは小学4年生のころ。今から50年以上も前のことで、そのころ釧路地域では、特急はキハ82系、急行はキハ56系、普通(たまに急行に変身する)はキハ22でした。

 これらの車両のエンジンは、縦置き、横置きなど若干の違いはありますが、基本的にはDMH17系エンジンでした。アイドリングはカラカラカラという独特な音で、馬力は今のような高出力ではありませんので、トップスピードになるまで時間がかかり、車内は轟音に包まれました。

 久しくDMH17系のエンジン音を聞いていなかったのですが、「いすみ鉄道」に行けば出合えることを知り、2012年に出かけました。
 DMH17系エンジンを2基搭載したキハ52と大多喜駅で対面し、あの懐かしいカラカラカラという音を聞いた時には感動ものでした。車内に入って座席に腰を下ろすと、座席にICレコーダーのスイッチを入れ、出発を待ちました。ドア閉め合図の笛に続き「プワン」というタイフォンを鳴らしてキハ52はホームを離れます。

 徐々にスピードを上げていくとエンジン音が車内に大きく響く中、車掌さんが「アルプスの牧場」のオルゴールを鳴らして案内を放送します。それを聞いていると、少年時代の思い出がよみがえり、涙が出そうになりました。途中駅でちょっと長めの停車時間があった際には、外に出てアイドリングの音も採取しました。

 車内での走行音やアイドリングなど、DMH17系エンジンの音は酒の肴になります。ずっと聞いていられて、幸せな時間を過ごすことができます。ここまでくると○態かも。

片倉さんが音鉄の世界を執筆した「音鉄」

 台湾在住の片倉佳史さんが「音鉄 ~耳で楽しむ鉄道の世界~」を出版していて、参考にさせていただいています。片倉さんと、同行したことがあります。その装備や姿勢がすばらしく、私のような〝なんちゃって〟音鉄は恥ずかしく思えました。

 今は、スマホで簡単に録音ができます。周囲の人たちに迷惑をかけないように、これからもいろいろな鉄道にまつわる音を楽しみたいものです。(鉄道大好きおじさん)

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