公開:2026/04/14 更新:2026/06/02

鉄オタの世界②「廃線鉄」

在りし日の列車に思いを

 鉄道趣味の世界には「廃線鉄」と呼ばれる人々がいます。これは、廃止になった路線の跡を訪ねる鉄道ファンです。

 釧路、根室地域には、数多くの廃線があります。国鉄(現JR北海道)では、標津線(標茶~根室標津・中標津~厚床)、白糠線(白糠~北進)や貨物支線、私鉄では雄別鉄道(釧路~雄別炭山など)、尺別鉄道(尺別~尺別炭山)、太平洋石炭販売輸送=釧路臨港鉄道(城山~入舟町)、釧路開発埠頭(西港~新富士~北埠頭)、根室拓殖鉄道(根室~歯舞)などがありました。明治時代には釧路鉄道(標茶~跡佐登)も。

 これに簡易軌道の鶴居村営軌道、標茶町営軌道、浜中町営軌道、別海町営軌道があり、さらに馬鉄も加わり、毛細血管のように地域を軌道が張り巡らせていました。
 時代が進むにつれ、車の発達、人口減少、石炭を中心とした産業構造の変化などにより、次々と廃止の運命をたどりました。

 先日その一つ、白糠線の跡をたどりました。終点の北進駅の現在は、跡と言われるようなはっきりしたものはありません。たまたま現役時代の北進駅に停車するキハ22を撮影した画像が残っていましたので、それを頼りに探しました。

 白糠線は1964年に白糠駅から上茶路駅まで開通、その後1972年に北進駅まで延伸しました。1970年に上茶路の炭鉱が閉山すると、利用者の減少が続き、1983年に廃止されました。

 北進駅はもともとホーム一本しかない駅で、全国でも珍しく周囲に民家などの建物がない駅でした。駅跡に至るまではトラクターなどがかろうじて通れるような道です。もちろん今も駅跡周辺には建物はありません。

 北進駅から国道392号を白糠方面へ向かうと、上茶路駅跡があります。国道から駅跡までわずかな距離ですが道々(北海道管理の道路)です。でも4月に訪ねた際には道ばたの木が倒れ、車では進入できませんでした。
 駅跡の前にはロータリーが残され、島式ホームやレールも残っていました。40年超の年月は長く、林の中にホームがひっそりとあるだけでした。

 旧白糠線は橋梁のほとんどが残っていて、国道から何本も確認できます。鉄橋だけを見ていたら、今にも列車が通過しそうでした。また、トンネルも2カ所あり、出入り口を遠くから確認することができます。さらに、国道沿いに列車が通っていた築堤もところどころにありました。白糠線跡は、遺構がたくさん残っています。

旧白糠線に残る橋梁。今にも列車が来そう

 廃線跡を巡る際、気をつけなければいけないことがあります。まずヒグマやスズメバチをはじめ、野生動物に十分注意しましょう。また、草木が生い茂っていて、思わぬ所に落とし穴があるかもしれません。単独行動はしないほうがよいです。そして牧草地や畑を含めて、絶対に私有地に入ってはいけません。

 ルールを守って在りし日の鉄道に思いを巡らせてはいかがでしょうか。(鉄道大好きおじさん)

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