伝えたい「蔵」の記憶(467)昭和46年味自慢
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2024.2.5
昭和46年8月4日から8日まで開催された第24回くしろ港まつりは、好天に恵まれ、多彩な催しを楽しむ市民で盛り上がりをみせていました。街中がお祭り気分に浸かる同5日の釧路新聞に、「短い夏を楽しむ市民にとっては、賑やかな港祭り気分を堪能して食事処での家族の団欒」、「若者が仲間と楽しむ食事処」、「さんま、イカ漁等の外来船の漁船員が休養と鋭気を養う食事処」などと釧路の味自慢の飲食店の暑中見舞い広告が掲載されています。

写真は、石庭のイラストに、「ご宴会ご会合にご用命ください」と暑中見舞いを掲載したのは浦見町にある、釧路の代表的な料亭八ツ波の閑静な玄関の様子です。釧路港を見晴らし、伝統的な郷土料理を味わい、情緒と品格を誇り、日本情緒の灯を受け継ぐ昭和13年創業の老舗です。
また、戦災から復興した末広町の料亭㐂水は、コーヒー・スナツク「ララ」「かに道楽」クラブ「ライラック」と料亭の味からカニ料理、喫茶店、スナック、クラブと幅広い喜水チェーンの店舗を紹介しています。
若者、家族連れに人気のスパゲッティ・洋食のレストラン泉屋本店は、ハンバーグ専門店「チロルハット」、レストラン「ニュー泉屋」の泉屋チェーンを宣伝。味のデパート灘万は、より明るく、より楽しい食事を訴えます。
笛園ビルは、味自慢のとんかつと焼き鳥の店とん㐂を、南大通の松尾ジンギスカンは、郷土の味覚ジンギスカン鍋料理を、中華料理の娘々飯店は自慢の餃子。それぞれが自慢の味を宣伝しています。
多くの市民に笑顔と活力を与えた昭和46年8月の味自慢の記憶は、今に受け継がれています。




