その他 蔵の記憶
公開:2026/03/14 更新:2026/04/24

伝えたい「蔵」の記憶(419)新春の味くらべ

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2022.6.20

 道東の拠点都市釧路は、昭和44年8月1日に開基百年記念式典を開催し、2世紀への躍進を誓い同45年の新年を迎えます。その1月1日の釧路新聞は、「水揚げ日本一躍動する釧路港、今年も大漁だ」と釧路港の漁業史上初の50万㌧突破に沸く漁業関係の活気溢れる年賀広告が紙面を占領していました。一方で、新春に家族、友人、職場の仲間らが楽しめる味自慢の食事処のユニークな広告も見られます。

昭和45年1月1日の飲食店広告

 写真は、昭和45年1月1日の釧路新聞に掲載された、老舗16店が自慢の味を競う「新春‥味の16店名代味くらべ」と謳う飲食店の広告です。寿司の八千代本店(末広3丁目)、レストランヤチヨ(同)、ニューヤチヨ(末広7丁目、金森ビル地下)、純喫茶ミニ(同)の八千代チェーンは「郷土の味として生きる」とアピール。

 神戸牛のマルホ本店(末広町6丁目)は「本場神戸牛のすき焼きの真ずいをご賞味ください」と自慢の味を強調介しています。レストラン泉屋本店(末広町2丁目)は「楽しいお食事は最高の味と盛り!」「新鮮で安くてうまい店!」と味、盛り、安さを訴えています。

 天婦羅のはげ天(末広町4丁目)は「天ぷら一筋に生きる」と天ぷらへの情熱を伝えてえています。娘々飯店(にゃんにゃんはんてん)(栄町3丁目))は本場中華料理の味が自慢。「今年こそ一番になります」と決意を宣言するのは西洋居酒屋風禮寿賭鸞渡「軒」(駅裏若松町)。串かつが人気の三松(北大通3丁目)など16店が自慢味を宣伝しています。

 新春の味くらべは、水揚げ日本一で賑う飲食店街の記憶を伝えています。

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