その他 蔵の記憶
公開:2026/03/14 更新:2026/04/24

伝えたい「蔵」の記憶(397)丸三鶴屋新館完成

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2021.11.22

 昭和40年代の釧路の中心市街地・大通商店街は、都市改造事業の進展により逞しく変貌を続けています。同年代に相次ぎ増築した丸ト北村に加え、同40年の釧路デパートと3丁目名店街ビル、41年の松並家具店、42年のオリエンタルデパートと4丁目ビルの誕生により近代化された商店街に発展します。

丸三鶴屋の新館(右)と改修した北大通本館

 写真は、昭和43年6月8日、末広町4丁目(東宝劇場跡)に完成した丸三鶴屋の新館と、改修工事が終了した北大通本館です。新館は、地下1階、地上2階。北大通の本館と20㍍の地下道で結ばれ、柱の間隔が7㍍、エスカレーターを中央に配置した広い売り場にスプリンクラーを備えられています。1階は道内で一番広い売り場面積の最新設備のデパートです。また、新館の増築により旧北大通本館の2、3階にあった、歩道部分にかぶさるアーケード型店舗が取り壊され、北大通もスッキリします。

 新館の外回りは、プロムナードを設けたタクシー乗降場が整備され、買物を楽しむ人たちの待ち合わせ場所に利用されます。映画館と小さな飲食店が密集した末広町の歓楽街も、オリエンタルデパートと丸三鶴屋新館の完成により明るい近代的な街並に変貌します。

 中心市街地・大通商店街は一部末広を含めた一大商業ゾーンを形成し、増改築で店舗を拡張して豊富な商品を誇る丸ト北村、特色を競う専門店が集まる釧路デパートやオリエンタルデパート、そして書籍の山下書店、川井眼鏡、金安時計店などの老舗の専門店と丸三鶴屋本館・新館が、豊かな市民生活を支える活力ある商店街へと発展する記憶を伝えます。

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