その他 蔵の記憶
公開:2026/03/09 更新:2026/04/23

伝えたい「蔵」の記憶(248)昭和25年正月

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2018.4.16

 昭和25年の正月は、インフレ、ヤミ、買出し、配給の欠配などの苦難の市民生活が、衣料品の統制撤廃、配給米の増配などの実施により、生活が改善されて明るい話題が期待できると、新聞が報道しています。

 1月4日の北海道新聞「グット近づく昔の夢」の見出しは、長く続いた戦時体制と終戦の混乱からようやく解放され、もうすぐ戦前の良き時代の生活が戻ってくることを伝え、「衣料は、お好み次第」「銀メシも月に17、18日」と物不足、食糧危機の好転を報道しています。

 さらに北海道新聞は、丸三鶴屋の「初荷開き」と「紀州みかん祭り」、大ニ佐藤毛織物店の超サービス売出し、東宝前東家の「釧路名物きそば」など復興商店街の正月の賑わいと、市民生活に活力と明るさを感じさせる広告が掲載されています。

消防出初式

 写真は、北大通り7丁目米沢薬局前で行われた正月恒例の消防出初式の様子です。電柱と同じ高さの梯子で展開する、勇肌の若衆の古式床しいハシゴ乗りの妙技は、拍手喝采で復興商店街と市民に活力を与えています。

 また昭和25年1月8日掲載された「1950年の景気は?」の中では、国民生活水準を引き上げ、景気の回復が期待できると報道。釧路の正月景気についても厳島、三吉両神社のお賽銭が昨年の2倍、映画館4館は「ほえるターザン」が好評で正月7日間の観客数は平常の3倍の大入満員、初売りの商店街の盛況など、明るい話題を伝えています。

 昭和25年正月は、復興から躍進釧路の兆し感じさせます。

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