伝えたい「蔵」の記憶(407)昭和43年の歳末商戦
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2022.2.28
釧路の三大産業の漁業、石炭、紙パルプの活況と、昭和元禄と呼ばれた好調な国内景気が続く昭和43年の北大通商店街は、都市改造事業の進展により仏壇・仏具の善光堂、お菓子の老舗浦田、中田靴店などの店舗の新築、改築が相次ぎ、丸三鶴屋の新館完成も刺激となって、同12月の歳末商戦は活力溢れる宣伝合戦が見られました。

写真は、昭和43年12月7日の釧路新聞に掲載された、くしろデパートの広告です。「全店クリスマスセール」と「全店お歳暮大売出し」の広告は、総当り20万点もの景品が当る全店歳末福引大売出しをアピールしています。景品は、クラウン賞・現金1万円が100本、ダイヤ賞・味の素5点セットが900本、ハート賞・食器洗いママレモンが1300本、その他に角砂糖、大函マッチ、キャラメルと景品の魅力を宣伝しています。
新館が完成した同日の丸三鶴屋の広告は、婦人用品のデザインを訴えるブラウスのイラストを並べ「上着をとればさぁクリスマス」とオシャレなブラウスを宣伝しています。増築により百貨店となった丸ト北村は、「今年一年の感謝の心をここに結集」と、歳末感謝特別大奉仕と物量作戦を展開。オリエンタルデパートは、「ムード派にも本格派にも真心こめてハイセンスなクリスマスプレゼント」とセンスを宣伝しています。
昭和43年の釧路の商業界を「昭和元禄デパート時代」と戦後40年史(釧路新聞)が記述しています。市内の商業界の変貌と同時に、その年の中心商店街の激しい歳末商戦の記憶を伝えています。




