その他 蔵の記憶
公開:2026/03/12 更新:2026/04/23

伝えたい「蔵」の記憶(351)地下道完成

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2020.9.21

 昭和36年の釧路市の北大通りは、都市改造事業が始まり、ステーションデパートが開業した釧路民衆駅の完成により近代的な街並への変化が始まりす。

 昭和37年、戦前の名残を留める北大通商店街の13丁目西側にて地上4階建の日興証券、東側に地上5階建の野村証券が完成し、釧路民衆駅を中枢とする駅前は近代的な街並へと変貌。市民待望の橋北地区と鉄北地区を結ぶ地下道も12月25日に完成して市勢の活力ある発展を感じさせます。

昭和37年12月26日付け釧路新聞

 写真は、昭和37年12月26日付け釧路新聞が報道した「通り抜け地下道開通」の記事です。「釧路民衆駅通り抜け地下道開通」「喜びの通り初め」と題し、蛍光灯に照らされた地下道はステーションデパートへ通じ、むすび橋の寒風の吹きさらしが解消された市民の喜びを報道しています。

 市民待望の橋北と鉄北を結ぶ釧路駅通り抜け地下道完成は、鉄道で分断されていた北大通りと共栄大通りが結ばれ、北進する街並と中心商店街北大通りとの交流を深めると同時に鉄北の賑わいと発展の促進に貢献します。地下道完成が近づいた昭和37年12月13日の釧路新聞は、「任務果たして取り去られんとす・あゝむすび橋」と題して風雪に耐えて市民の足を確保したむすび橋を「ロマンスのかけ橋」と呼び、1日3万人を超える歩行者の安全を護った感謝の思いを報道しています。

 市民生活を支えたむすび橋から蛍光灯が照らす近代的な地下道への交代は、街並の北進と市勢の拡大の記憶を伝えています。

前「昭和37年のサンマ」    次「鶴ケ岱公園のプール開き」

TOP