伝えたい「蔵」の記憶(270)市制30周年飛躍の釧路
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2018.10.22
昭和27年釧路市は市制30周年を迎えます。
人口は10万4393人を記録して道東の中核都市となります。昭和27年の釧路市勢要覧は、同20年7月14、15両日の中心市街地北大通り商店街東側の焼失からの再建の取り組み、同24年の鳥取町合併による驚異的発展、戦後復興を乗り越えて経済を飛躍させる釧路市を紹介しています。
驚異的な発展を支えたのが、「日本釧路種」で知られる馬産、太平洋・雄別・明治鉱業などを擁する有望な釧路炭田、太平洋の漁業と大手水産会社が進出する水産業、製紙、木材などの産業と、東北海道唯一の貿易港として物流の要となる釧路港です。

写真は、昭和27年の久寿里橋から見た幣舞橋の景観です。戦災を乗り越えた幣舞橋と北橋詰に見える戦災を見守った消防本部の望楼と戦災から復興した街並み、南橋詰には日本銀行釧路支店が見えます。発展する釧路の新しい街並みです。
昭和27年8月1日の北海道新聞は、市制30周年を迎えた釧路市を「海に陸に飛躍的に発展、名実ともに道東の中心」と逞しく発展する釧路を伝えています。この日の午前10時から釧路市公民館(戦前の公会堂)で記念式典が挙行され、引き続き日進小学校講堂で盛大な祝賀会が行われます。「伸びゆく釧路」を祝福して、全市商店参加の協賛売出し、少年野球大会、花火大会など多彩な記念行事が繰り広げられます。
市制30周年は、苦難を克服して「躍進釧路を実践して次代へ飛躍する釧路」を実現した釧路市民の活力の記憶です。




