伝えたい「蔵」の記憶(324)ステーションデパート開店
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2020.1.27
釧路駅の始まりは、明治34年7月20日釧路から白糠間が開通し、駅舎は現在の黒金町8丁目から9丁目にかけて、NTT社屋の西側と隣の市役所庁舎北側あたり(当時の西幣舞)に開設されます。(街角百年より)
大正6年根室線開通に伴い現在地(当時松浦町)に新築移転し、旧釧路駅は浜釧路駅と改称して貨物専用駅となります。其の後、同12年雄別鉄道の営業開始、昭和6年釧網線全通と鉄道線路の延伸により釧路駅は道東の中核都市釧路の玄関口として賑わいます。戦後は、経済復興による釧路市の人口の急増と沿線各地との交流も多くなり、釧路駅の年間乗降客は、同30年181万人、同35年240万人を記録します。(街角の百年)老朽化した釧路駅は、同36年12月6日に新しい時代を告げる釧路民衆駅として竣工し、民衆駅にふさわしく地下に「釧路ステーションデパート」が開業します。

写真は、昭和36年9月8日新築開店を告げる「釧路ステーションデパート」のポスターです。道東で初めてのステーションデパートは、乗降客の改札口を設け、店舗には洋品洋服の丸ト北村、カバンの秋田河本店、時計宝石の金安、靴の足立、セトモノの丸勝、寿し天ぷらの八まき、そばの東家など市内の有力な28店が出店して釧路の玄関に相応しい最新の生活情報を発信し、乗降客への利便性を向上させます。
近代的なステーションデパートの開店は、戦前の名残を留める扇谷菓子店、丸勘食堂、チャンピオンパチンコ店、北交ハイヤーが軒を並べる駅前商店街にとっても賑わいに新しい活力となります。




