伝えたい「蔵」の記憶(458)市立図書館着工
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2023.10.2
釧路他四郡役所の初代郡長宮本千万樹は、明治18年幣舞の高台に郡役所を建設します。当時の街並の始まりは、米町、真砂町ですから当時の街並のはずれに郡役所を建設することは郡長の英断だった様です。その後、幣舞町には警察署、土木事務所ほか、同44年公会堂、大正12年市役所と市立病院が建設されて官庁街化され、釧路地方の行政の中心地となります。
昭和40年11月市役所が幣舞町から黒金町へ移り幣舞の官庁街が変わり始めます。同46年3月18日の釧路新聞は、釧路市立図書館は旧市庁舎(幣舞)の解体作業が順調に進み、「この秋に着工、昭和47年度完成を目指す」と報道しています。

写真は、「近代感覚盛った釧路市立図書館」、「道内屈指の殿堂へ」、「内部施設構想ほぼ決まる」と報道する釧路新聞です。図書館の新築は、市民から強い期待を集め、市民の憩いの場となり、魅力ある文化都市釧路の中心施設として位置付けされます。地下1階地上4階建ての図書館は、ギャラリーや視聴覚設備、1階のラウンジ、屋上の展望スペースなどを備え、道内の図書館に見られない新しい魅力的な試みが盛り込まれています。
釧路の図書館の始まりは、「市民生活には物質的設備と精神的設備が必要」との趣旨で、明治45年4月3日大正天皇が皇太子として行啓した時の宿舎として建築した釧路町公会堂の一室を利用した私立釧路教育会付属図書館です。
昭和46年11月2日、市民待望の市立図書館が同47年12月完成に向けて幣舞の高台に着工します。幣舞町の官庁街が文化も発信する街に変わります。




