伝えたい「蔵」の記憶(430)変わる北大通(2)
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2022.10.3
北大通商店街は、釧路駅を中心とする駅前商店街と、丸三鶴屋、丸ト北村、釧路デパートが集中する第一商店街、さらに北大通商店街の中心に位置する北大通9丁目の大二佐藤、小西商店、岡野絹物店、8丁目の北海銀行、伊藤書店、石黒商店などが並ぶ中心街商店街の三つが売上高を競っていました。この中で、昭和44年11月29日の釧路新聞の「苦悩する北大通」は、「都市改造事業の進展により商店街が変わり始めた」と報道しています。

写真は、同35年頃の北海道銀行、伊藤書店、山一証券が並ぶ北大通8丁目西側の商店街です。並ぶ老舗石黒商店、マルブンが商店街の活況を支え、9丁目西側も大二佐藤、小西商店、岡野絹物、なかやま、天下の甘焼などが並び中心街の活況を支えていました。
昭和45年頃の北大通8丁西側は北海道銀行、石黒商店、日進堂書店。9丁目西側は釧路商工信用組合用地、上林ビル、岩下電気が並んでいますが、その後、北海道銀行と釧路商工信組の金融ビルが目立つ商店街に変わっていきます。
ちなみに北大通商店街の昭和43年の販売実績を見ると、第一商店街95億4千万円、中心街26億円、駅前商店街15億6千万円。同36年と比較すると第1商店街6倍、中心街商店街2倍、駅前商店街5倍と釧路新聞の「苦悩する北大通」が報道しています。しかし、北大通商店街に占める中心街商店街の販売シェアは、同36年の29.3%が同43年は18%に減少しています。
北大通商店街への銀行、保険会社などの進出によって、商店街の買い回り機能の分断が強まり、変わっていく北大通の記憶を伝えています。




