伝えたい「蔵」の記憶(418)北大通の新店舗
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2022.6.6
昭和36年から始まった北大通の都市改造事業は、商店街の高層化、大型化、不燃化などにより都会的な個性を打ち出す商店が多く誕生し、そこに並べられた商品は市民生活を楽しませました。

写真は、近代化した商店街に誕生した商店を紹介する、昭和44年10月31日の釧路新聞に掲載された広告です。センス溢れるお買い物コーナー、ユニークな雰囲気の憩いの場となるニュースタイルのお店を写真で案内しています。同年11月29日の釧路新聞に掲載された北大通の記事は、衣料品を中心に電気、貴金属など147店の小売店が軒を並べる北大通商店街が、軒並み改築、高層化を競い大きく変わったと伝えています。
新しい街づくりでニュースタイルのお店と紹介しているのは、駅前から北大通13丁目の保険調剤のカトウ薬局、速成写真をその場で─とスピードを打ち出すカメラの光画堂、花のデパートの名和生花店11丁目は個性を創るメンズショップ佐々木が斬新さを宣伝しています。9丁目の仏壇のデパート善光堂、8丁目の釧路銘菓の御菓子司山木屋浦田、6丁目は楽しいモードをつくる服地のいせや、お茶と海苔の専門店杉本園、5丁目も靴の専門店と、「専門店人格」の営業を謳う靴のヒナタ、3丁目のニューハイセンスを標榜するメンズショップの店マルミヤと専門店が名を連ねています。
丸三鶴屋の新館完成、丸ト北村の増築など大型店も攻勢を掛ける厳しい商況に誕生した北大通の新店舗は、それぞれ洗練された個性と個性的な商品を揃え、顧客の笑顔に夢を託す商いに挑戦する活力の記憶を伝えます。




