その他 蔵の記憶
公開:2026/03/10 更新:2026/04/23

伝えたい「蔵」の記憶(275)北大通りのにぎわい

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2018.12.3

 釧路の中心市街地の北大通りは、幣舞橋から釧路駅迄1丁から14丁目迄の長い商店街です。中でも幣舞橋近くの2丁目から5丁目商店街は、平和市場、丸ト北村呉服店、丸三鶴屋デパートが並び、商店街の東側に映画館、飲食店が軒を並べる末広町に続き、戦前戦後も最もにぎやかな商店街です。熱気溢れるにぎわいは、市民生活に活気を与えています。

北大通り4丁目東側商店街

 写真は、市民生活に戦後復興が実感できる様になった昭和20年代後半の北大通り4丁目東側商店街です。お祭りの提灯が見える歩道に沿って人集りの露店が並び、親子で露店を楽しむ姿や商店を覗く市民が歩道に溢れています。白いシャツ、半ズボン、半袖、浴衣でのんびりと祭りを楽しんでいます。

 昭和29年頃の北大通り4丁目東側商店街の住宅地図を見ると、手前からポポン─Sの看板が見える観光マーケット、「ラジオはナショナル」の看板の進藤金物店、三馬のゴム靴の足立靴店、戦前からの老舗金安時計店、丸勝セトモノ店が並んでいます。奥には平和市場とアーケードを設置した3丁目商店街も見えます。

 この商店街の東側は、東宝劇場、セントラル劇場、釧路劇場などの映画館が並び、道楽パチンコ、マルイチパチンコ、稲荷小路、銀水ラーメンなどが軒を連ね、大人も子供も楽しめる街末広町です。このにぎやかな街並みは昭和20年の空襲の焼け跡から復興した街並みです。

 釧路市は昭和27年に人口10万人を超え、北大通りのにぎわいは戦前を凌ぎます。そのにぎわいは、復興に挑戦した釧路市民の活力の記憶です。

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