その他 蔵の記憶
公開:2026/03/09 更新:2026/04/23

伝えたい「蔵」の記憶(264)昭和26年師走

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2018.9.3

 昭和26年は、戦後復興から発展へ向かう転換期の様です。市民生活を見ますと、衣料品切符が廃止され商店の自由競争が活発になります。新聞紙面には商店街の広告合戦の新鮮な商品と価格情報が掲載され、市民の購買意欲を刺激して生活に夢を与えています。

 昭和26年師走、北海道新聞の記事は、「一応戦前に戻った商品の出足を見るにつけ、無いフトコロを四苦八苦してせめて正月くらいは…」と明るい兆しが感じられる市民生活を伝えています。「お正月用野菜種類も多彩、ドット入荷」の見出しの記事は、「釧路青果卸市場にサトイモ、レンコン、クワイ、セリなど第一陣が入荷、正月料理用のパセリ、ワケギ、三つ葉、レンコンなどは東京市場から直送貨車で25日ドット入荷」と報道しています。

 釧路市のもち米配給については「先ごろ道米2日分、外米1日分を決めたが給米状況好転により、もち米4日分配給は有望」と増量の嬉しいニュースが見られます。年末年始の市民の衣料品の買い物の目安の値段についても、和服の西陣紋織御召4千円、正絹半襟2百円、写真にある婦人の絨毛既成ドレス4千円、スーツ4千5百円など、と報道しています。衣料品の情報では、「生地仕立てに比べてレディメードが4割方安い、ハーフメイドの利用が得策」と最新情報も伝えています。

当時の婦人服

 クリスマス用の七面鳥、マヨネーズ、ケチャップなどが登場する昭和26年の師走は、戦後の復興から発展へ代わる時代の記憶を伝えています。

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