伝えたい「蔵」の記憶(254)北大通り宣伝合戦
2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。
2018.6.4
昭和26年の市民生活は、9月8日のサンフランシスコ講和会議における対日平和条約・日米安全保障条約調印と、朝鮮戦争特需景気によって戦後の混乱にから安定へ前進します。
昭和26年の市民生活の記録を見ますと、主食の配給業務が民営化されて街の米穀店が復活。子供達が大好きな、明治ミルクチョコレート、森永ミルクキャラメル、カバヤキャラメルの発売、第1回NHK紅白歌合戦の放送実施など生活に明るさと活力を感じさせます。

写真は、昭和26年12月1日の北海道新聞に掲載された北大通り商店街復活と、活況を伝える年末商戦の広告です。各商店の特徴を打ち出す販売戦略が見られます。
丸三鶴屋とマルト北村に対抗する様に、「毛糸大売り出し」の北大通り6丁目のいせやは「お買い上げの方へ編み針進呈」、「歳末福引大売り出し」の7丁目のフトンの西屋は「500円買上げ毎に抽選空くじなし」。年に一度の御奉仕「全額現金払い戻し大売り出し」の8丁目の樋田呉服店は「1000円以上買上げ毎抽選券1本」、「防寒服装品大売り出し」の9丁目の佐藤毛織物店は「500円以上買上げの方漏れなくお土産進呈」と各商店の工夫を凝らした宣伝合戦です。
12月24日の北海道新聞は、「デパートは身動きも出来ない混雑」、「商店街も普段の4、5倍位の商品が飛ぶように売れホクホク顔」、「盛んなマス景気、ごった返した商店街」と北大通り商店街の年末商戦を報道しています。
商店街の宣伝合戦は、市民生活に活力と夢を与えた商店街復興の記憶です。




