特集記事 グルメ中心市街地・駅前周辺
公開:2026/09/09

釧路では希少な鶏白湯を召し上がれ 末広で深夜まで営業「ラーメンゆきかげ」

釧路では希少な2つの特色といえる「鶏白湯(とりぱいたん)」と「深夜営業」の両方を備えたラーメン店。
あっさり醤油スープと細ちぢれ麺の組み合わせの釧路ラーメンはもちろん、北海道の定番といえる札幌味噌ラーメンとも違う。
表面がとろりと、てかる一杯は、歓楽街末広で光り輝いている。

ラーメンゆきかげ末広店は、午前3時まで営業

東京で出会った味を釧路へ

「一日一日を大事に」と腕を振るうのは、釧路市出身で店主の岡田華瑠さん。
釧路江南高校を卒業後、大学進学で上京した際、首都圏のラーメンに心を揺さぶられたのが料理人としての道を歩む端緒となった。
「周囲に『子どもの頃、ラーメンが好きだったわけではない』と言うと、よく驚かれます。わたしが感動した味を釧路でも広めたいと思った」と懐かしむ。

食器を含めて、ぴかぴかに輝く厨房

会社勤めをしながら、ラーメン修行の日々。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中で、帰釧した2021年4月、ラーメンゆきかげ大喜湯昭和店を開店した。
その後、2023年1月に愛国店を移転オープン。さらに、2025年5月、現住所に末広店を構えた。
創業の地である大喜湯昭和店、初めての路面店となった愛国店はともに発展的に店じまいした。
「3カ所目で末広に引っ越したが、多くの常連客が何事もなかったように、足を運んでくれる。本当にうれしい」と感謝は尽きない。

ひとつひとつの所作が丁寧で、美しい

鶏白湯と貝出汁、二つの看板

「鶏白湯」は老若男女を問わず、幅広い客層に支持されている。
鶏を主な材料としてじっくりと高温、強火で煮込んだ白濁スープはくせがなく、後味すっきり。少し固めのストレート麺によく絡み、低温調理された豚肩ロースのチャーシューをはじめ、刻みタマネギ、穂先メンマともよくなじむ。濃厚鶏白湯は醤油、塩ともに1150円。

濃厚鶏白湯正油をカウンターのお客様へ
クリーミーなスープは麺にも具材にもよくなじむ

ゆきかげの魅力をいっそう高めているのが、もう一つの看板スープである「貝出汁(かいだし)」。
あっさりとした中にも、しっかりとしたパンチが効いており、ストレート麺やトッピングと相まって、滋味深い味わいを現出する。
学生アルバイトと並ぶ、もう一人の従業員である券売機は「迷ったら貝出汁!ナンバーワン」とお勧めしている。あっさり貝出汁は醤油、塩ともに1000円。

あっさり貝出汁塩は透き通ったスープが食欲をそそる

レギュラーメニューでは、油そば(1000円)、つけ麺(1250円)、辛つけ麺(1400円)、激煮干し(数量限定、1200円)のほか、つけ麺スープを使用したラーメンの超濃厚(1200円)、辛超濃厚(1350円)と多種多様。
麺大盛り(200円)にも対応する。食事の途中で趣向を変える“味変”にもこだわり、特にガーリックパウダーは、どのメニューでも新しい風景を描いてくれる名脇役だ。
限定ラーメンも提供し「毎月、実験的な一杯をつくっています。お客様が面白がってくれるので励みになります」と話している。

有料トッピングは、チャーシュー(3枚・500円)をはじめ、海苔(150円)、味玉(150円)など充実の品ぞろえ。
サイドメニューは、チャーマヨ丼(500円)などのご飯物に加え、水餃子(500円)、おつまみメンマ(500円)など、左党が喜ぶ夜食もそろっている。
ドリンクは中瓶ビールが800円で、ハイボール、レモンサワー、お茶ハイは各500円。ソフトドリンクも300円で提供している。

木質の店内はカウンター8席、テーブル3卓

深夜の末広で広がる支持

地元客、特に転勤族の支持を集めて評判が広まり、今では近悦遠来の人気店となった。
釧路では外食チェーンのほかには、午前3時までの営業は“少数派”のため、歓迎する声が多い。半面、大喜湯昭和店、愛国店時代を知る、昔なじみ、家族連れも大事にしたいと本音を吐露。
「条件がそろえば、午後6時開店など、もう少し早い時間にお店を開けたい。皆さんと一緒に育てた味は、もっとおいしくなってますよ」と語り、穏やかに笑った。

「彼らがいるから、いい仕事ができる」と岡田店主(中央)。学生アルバイトと笑顔で腕組み

釧路に新風を吹かせる一杯は、今も独自の進化を続けている。今夜も厨房に立つ。厳しくも、優しいまなざしで。
(編集部:山本雅之)


ラーメンゆきかげ 末広店

▽住所 釧路市栄町3-10ベイサイドビル1階
▽営業時間 20:30~翌3:00(ラストオーダー2:30) 
▽定休日 日曜日
▽駐車場 無
▽インスタグラム

※メニューと価格は2026年9月現在のものになります

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