公開:2026/09/02

鉄オタの世界⑪「鉄道紀行が教えてくれた旅の風景」

釧路市文学館(釧路市北大通10丁目2番地 釧路市中央図書館6階)で企画展「旅する文学 鉄道×地図×文学展」が開催されています。
今年で開駅125周年を迎える釧路駅を中心に、帯広方面の根室本線、根室方面の同線(愛称:花咲線)、網走方面の釧網本線にまつわる文学作品を紹介しています。

そのほかにも鉄道俳句、鉄道写真展、国鉄時代の資料も展示されています。10月25日までの開催ですので、ぜひお立ち寄りください。
企画展に関わる講演会や朗読会なども実施されます。詳しくは同文学館のホームページでご確認ください。


さて、私は小学校から鉄道に興味を持ち始めました。もっぱら愛読書は時刻表でしたが、鉄道ジャーナルとか鉄道ファン、鉄道ピクトリアルなど鉄道雑誌も読みふけっていました。

大人の雑誌で難しい漢字や表現もありましたが、鉄道ジャーナルや旅と鉄道の「列車追跡シリーズ」は何度も読み返したくらい〝はまり〟ました。

同シリーズは、話題の列車に乗り、その様子をルポするもので、読んでいると本当に乗っているように思えました。

特に好きだったのはレイルウェイ・ライターの種村直樹さん、鉄道ジャーナル社の竹島紀元さんや芦原伸さんでした。

1969年の夏の終わりに芦原伸さんは、根室駅から出発して厚床から標津線で根室標津駅に降り立ち、バスで斜里駅、そして釧網本線、湧網線、名寄本線、興浜南北線、天北線などを乗り継ぎ稚内を目指します。

そのルポの冒頭、根室駅から厚床駅へ向かう列車の様子を次のように記しています。

「ゴトンと列車は止まった。
 霧が車窓に流れた。
 思わず上着を肌によせる。乳白色の霧はクリームとオレンジのディーゼルカーを幻想のなかに包み込んでいた」

霧の中を走る列車は地元に住んでいると当たり前の光景で、ともすれば霧は〝やっかいもの〟でしたが、これを読むと霧は〝幻想的〟という見方もあるものなんだ、と思ったものです。

もう一人、紀行作家の宮脇俊三さんの本も好きです。
国鉄の全線完乗をめざした「時刻表2万キロ」、やはり国鉄時代に北海道十勝の広尾駅から同じルートを通らないで九州の枕崎駅をめざした「最長片道切符の旅」は、今もたまに書棚から引っ張り出して読んでいます。

宮脇俊三さんの「時刻表2万キロ」「最長片道切符の旅」

宮脇さんは乗り鉄なのですが、地酒もこよなく愛し、旅の途中の夜の街で一杯飲む様子も列車旅の合間に著しています。
このような汽車旅をいつかはしてみたいものです。(鉄道大好きおじさん)

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