その他 蔵の記憶
公開:2026/03/03 更新:2026/04/07

伝えたい「蔵」の記憶(89)4代目幣舞橋

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2014.7.14

 大正14年3月、4代目幣舞橋が着工し、工期3年8月の長期にわたり時代も大正から昭和に変わり、昭和3年10月に竣工し、11月3日開通式が行われます。総工費は86万5000円で釧路市民念願の永久橋、幣舞鉄橋が完成します。壮麗優美、目を見張る美しい幣舞橋と、幣舞の丘、釧路川の見える風景は、釧路市民を驚喜させる自慢の光景で、幣舞橋は釧路市民のシンボルになります。

 4代目幣舞橋着工までの経緯を見ますと、当時の人達の幣舞橋への思いが伝わります。3代目幣舞橋が架橋されて間もない大正8年7月9日に、幣舞橋改善問題が、大正11年2月3日には交通量の増加と木の橋に対する不安に対処するために「幣舞橋鉄橋計画」が報じられています。

 それまでに釧路川に架けられた橋は木橋で、厳しい自然環境により橋の寿命は短く、いつも橋の補修記事が釧路新聞に掲載されています。急速な発展を遂げる釧路の経済活動と人口の増加による街並みの拡大を支える交通の要としての幣舞橋の重要性と、釧路の将来の都市計画を考えた先人の思いが、永久橋4代目幣舞橋を完成させています。

 長さは、両岸の埋立により、3代目幣舞橋の約半分113㍍、幅は両端に2.8㍍の歩道が設けられ18.3㍍、橋には道内で初めて鉄筋コンクリートが使われ、優雅なアーチを描くヨーロッパ風のデザインで、頑丈なだけでなく美しさを備えた橋です。

念願の永久橋4代目幣舞橋が完成、釧路のシンボルとなる

 4代目幣舞橋の完成は、不況により停滞していた釧路の街と市民に新しい活力を与え、その後約47年間にわたり釧路の記憶を伝えています。

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