その他 蔵の記憶
公開:2026/03/01 更新:2026/03/30

伝えたい「蔵」の記憶(3)記憶を伝える

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2012.8.6

 平成24年は、釧路が市制施行されて90年。北大通、南大通などの町名が誕生した字地番改正から80年の節目の年です。釧路市民はこの節目の年をどのように受け止めるでしょうか。節目の年には先人の思いを考える、思いを次代へ伝える機会と思います。

 「記憶」の意味は、「物事を忘れず心に留めおくこと。またその内容の心おぼえ、ものおぼえ」と広辞苑に記載されています。先人の情報の中には将来必要な情報がたくさんあり、現在を知る鍵となり後世に伝える価値があります。

 釧路市民の生活文化の記憶は釧路市民の文化遺産であります。佐々木米太郎さんが建築した「土蔵」、残した資料、中野吉次さんが「もったいない」と言って長年収集した生活民具は、往時の釧路市民の生活の記憶であり、釧路市民共有の記憶です。釧路の文化遺産として次世代へ伝える財産です。

 洲崎町なつかし館「蔵」を再生させる会の活動の基本理念は「温故知新」です。触る、見る、使う、学ぶなどにより、次世代へ鍋、釜などの物だけでなく、物に伝えられた市民生活の記憶を伝える活動を実践しています。同時に活動に携わる人たちの思いも記憶として伝えられています。

なつかし館で行われている子どもたちへの伝承活動

 先人から伝えられた人と物などの文化遺産の記憶は、次世代にどのように伝わり、新しい文化が誕生するのか、不安でもあり楽しみでもあります。

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