その他 蔵の記憶
公開:2026/03/14 更新:2026/04/24

伝えたい「蔵」の記憶(403)43年の北大通商店街

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2022.1.24

 釧路の中心市街地の北大通商店街は、昭和36年に始まった北大通の都市改造事業の進展により、同43年頃の北大通商店街は釧路デパート、丸ト北村、松並家具店、野村証券、北海道銀行など店舗の新築、増築、改築により近代的な商店街へ変貌します。北大通商店街の変貌の様子を同43年6月12日の釧路新聞が、「北大通に珍店舗続々誕生・千秋庵、浦田など衣替え」と報道しています。

善光堂

 写真は、昭和43年7月に完成した、平和を願う白衣観音をタイルに焼き付け、これを店舗の正面に配し、異彩を放つ仏壇仏具の専門店善光堂です。善光堂は、「神仏を信仰する岩田夫婦が社会に奉仕できる仕事として同13年錦町で創業した」と釧路開基100年(釧路新聞)に記述されています。

 昭和12年建築され、独特のドーム型の屋根の千秋庵は、戦火を免れて戦前戦後の北大通商店街の記憶を伝え、多くの女性に楽しい思い出を伝える菓子店ですが、改築で新しい店舗の準備が進められます。同35年に名古屋城を模して金の鯱(しゃちほこ)を備えて市民を驚かせた浦田菓子店は、出雲大社の大社造りのデザインを取り入れた店舗が同43年12月3日開店します。その他にも、北大通9丁目の赤虎、まことや、13丁目のパーラー千秋庵の新店舗がオープンします。

 昭和43年の北大通商店街は、戦火を免れた戦前からの商店や、戦災から復興した商店が新たな挑戦にかける躍進都市釧路の活力の記憶を伝えています。

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