その他 蔵の記憶
公開:2026/03/10 更新:2026/04/23

伝えたい「蔵」の記憶(292)丸ト北村創業満50周年

2012年から釧路新聞・文化欄で連載された木村浩章さんの「伝えたい「蔵」の記憶」を全回数分デジタル掲載します。屋号などの特殊文字については仮名表記に修正。見出し、本文、写真につきましては掲載当時のままとさせていただきます。

2019.5.6

 経済白書が「もはや戦後ではない」と発表した昭和31年の釧路は、道内一の人口急増、著しい産業経済の発展により驚異的な活況を呈します。

昭和31年頃の北大通り4丁目

 写真は、歳暮特別奉仕会の大きな垂れ幕と丸三の社旗が見える丸三鶴屋と店頭に商品を山積した活気溢れる歳末商戦を伝える昭和31年頃の北大通り4丁目です。

 昭和31年の北大通り商店街は、市民の消費意欲に対応する様に丸三鶴屋の増築落成記念と創業50周年、丸ト北村の創業満50周年記念の大売出しが8月2日から始まり11月11日までと約3カ月間北大通り4丁目、5丁目で開催されます。

 丸ト北村の創業満50周年記念特別廉売会が、9月26日から10月23日までの28日間、丸三鶴屋の創業50年記念感謝大売り出しは増築落成記念に引き続き10月24日から11月11日までの19日間が開催され、47日間も丸三鶴屋と丸ト北村で激しい創業50周年記念商戦が続きます。

 丸ト北村は、戦時企業整備で転業して昭和22年に間口1.5間奥行3間の店舗で営業を再開します。衣料の統制が緩んだ昭和24年に漸く店の体裁が整い、同25年株式会社丸ト北村呉服洋品店の商号で近代経営に脱皮して店舗を拡大。昭和30年商号を株式会社丸ト北村として「近代感覚を盛り込んだ」と丸ト北村70年の歩みが伝えています。明治39年9月に西幣舞(現北大通り)に創業した老舗丸ト北村が、苦境を乗り越え、薄利多売の創業精神で開催した「創業満五十周年記念特別大廉売会」は多くの市民から好評を博します。

 丸ト北村創業満五十周年は、創業から培われた「薄利多売」と「臨機応変の商魂」を釧路市民に実践しています。

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