防災リュック総点検(中) 避難所へ移動か、在宅避難か【続・釧根防災チャンネル】
問答企画―避難所へ移動か、在宅避難か。
山本:防災備蓄は災害に備えて、物品を増やす、足し算すると覚えてください。
山本:1日程度をしのぐ防災カバンは、防災ポーチと財布に加えて、モバイルバッテリー、小型の懐中電灯またはヘッドライト、ラジオ、軍手、折りたたみ傘、使い捨てカイロ、防寒アルミブランケット、衛生用品、簡易食器、飲料水500㍉㍑1本、調理不要の非常食…という構成です。ヘルメットを足しても重さは3㌔未満で抑えられます。

山本:過去の事例からも大規模災害の発生後、国などから食料が届くまでに3日間、72時間を要しています。例えば、津波が発生した際、避難所や高台の知人宅へ移動するにしても、家にとどまる在宅避難をするにしても、普段通りに過ごせなくなる可能性があります。危険を回避しながら、普段の生活に近い動きができるのが理想的。そのために、各家庭での備蓄が必要なんです。
山本:1日分の防災カバンの想定は半日、12時間、食事なし。一方、3日間分の防災リュックは72時間、9食分として多めに計算してください。
山本:国は、災害時でライフラインが止まったとき、1人当たり1日3㍑(飲料用2㍑、調理用1㍑)の水が必要で、最低3日分、9㍑の備蓄が必要と指摘しています。一方で、防災リュックの重さの目安として、男性15㌔、女性10㌔を推奨しています。体力に応じて「背負って走れる範囲で調整を」とも説いています。
山本:50歳、男性、市民ランナーの私が実際に、MOOから出世坂経由でまなぼっとまでの500㍍を、負荷を掛けて駆け足しました。15㌔の荷物を背負って走るのは幣舞橋を渡った300㍍で終了、残りは歩きました。9㍑の水だけなら、上り坂も走ってゴールできましたが、息が上がり、大変でした。
山本:最低3日間分、避難する際の水の量は3分の1に当たる3㍑で事足りる、多めに5㍑というのが私の意見です。水分は、レトルトのおかゆ、ゼリー飲料、缶詰などの非常食からも摂取できます。できるだけ水を使わない料理を作れば、節水にもなります。主食(炭水化物)と主菜(たんぱく質)を組み合わせて、栄養素が偏らないメニューを用意しましょう。

山本:大規模災害の発生後、国などからの食料の供給が滞る場合の在宅避難の備えです。国は、7日間分の備蓄を提案しています。水については21㍑、食事は21食分。一人暮らしならまだしも、親子で同居なら、専用の保管場所が必要な量です。旅行する予定がないなら15~20㌔サイズのスーツケースにしまうと省スペースになります。日常的に消費する食品や日用品を少し多めに買い置きし、使った分だけ新しく買い足す「ローリングストック」を実践すれば、消費期限を気にせず、効率的に備蓄できます。
(防災士記者、山本雅之)
◇まとめ
- ▼防災備蓄は、ポーチ、カバン、リュック、セットで段階的に物品を増やす。
- ▼災害発生時、避難所へ移動する際に背負う防災リュックを、水で重くしすぎてはいけない。3日間分であれば3㍑~5㍑で十分。
- ▼1週間分の防災セットは、同じ物を保管したままにせず、ローリングストックで定期的に使用、交換、買い置きする。




