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公開:2026/06/03

防災リュック総点検(中) 避難所へ移動か、在宅避難か【続・釧根防災チャンネル】

問答企画―避難所へ移動か、在宅避難か。

ユーザー
防災ポーチは防災備蓄のまとまりの最小単位で、発災後外出先から帰宅するなど、自分の安全を確保するために、最低限必要なもので構成すると分かったよ。じゃあ、防災カバンはもう一回り大きくて、重いのかな。

山本:防災備蓄は災害に備えて、物品を増やす、足し算すると覚えてください。

ユーザー
足し算?

山本:1日程度をしのぐ防災カバンは、防災ポーチと財布に加えて、モバイルバッテリー、小型の懐中電灯またはヘッドライト、ラジオ、軍手、折りたたみ傘、使い捨てカイロ、防寒アルミブランケット、衛生用品、簡易食器、飲料水500㍉㍑1本、調理不要の非常食…という構成です。ヘルメットを足しても重さは3㌔未満で抑えられます。

ユーザー
3㌔未満なら、子どもや高齢者でも運べるね。次の備えの段階は3日間分の防災リュック。そもそも、なぜ3日間分なの?
防災セットをスーツケースにまとめておくと普段は省スペース。いざという時に慌てない

山本:過去の事例からも大規模災害の発生後、国などから食料が届くまでに3日間、72時間を要しています。例えば、津波が発生した際、避難所や高台の知人宅へ移動するにしても、家にとどまる在宅避難をするにしても、普段通りに過ごせなくなる可能性があります。危険を回避しながら、普段の生活に近い動きができるのが理想的。そのために、各家庭での備蓄が必要なんです。

ユーザー
3日間分となると、単純に掛け算で3倍すればいいのかな。

山本:1日分の防災カバンの想定は半日、12時間、食事なし。一方、3日間分の防災リュックは72時間、9食分として多めに計算してください。

ユーザー
水はどのくらい用意すればいいの?

山本:国は、災害時でライフラインが止まったとき、1人当たり1日3㍑(飲料用2㍑、調理用1㍑)の水が必要で、最低3日分、9㍑の備蓄が必要と指摘しています。一方で、防災リュックの重さの目安として、男性15㌔、女性10㌔を推奨しています。体力に応じて「背負って走れる範囲で調整を」とも説いています。

ユーザー
重たそうだね…

山本:50歳、男性、市民ランナーの私が実際に、MOOから出世坂経由でまなぼっとまでの500㍍を、負荷を掛けて駆け足しました。15㌔の荷物を背負って走るのは幣舞橋を渡った300㍍で終了、残りは歩きました。9㍑の水だけなら、上り坂も走ってゴールできましたが、息が上がり、大変でした。

ユーザー
ご、ご苦労様…

山本:最低3日間分、避難する際の水の量は3分の1に当たる3㍑で事足りる、多めに5㍑というのが私の意見です。水分は、レトルトのおかゆ、ゼリー飲料、缶詰などの非常食からも摂取できます。できるだけ水を使わない料理を作れば、節水にもなります。主食(炭水化物)と主菜(たんぱく質)を組み合わせて、栄養素が偏らないメニューを用意しましょう。

防災用の飲料水は1人1日当たり3㍑目安。非常用保存水のほか、経口補水液も備蓄しておきたい
ユーザー
避難所に移動する際に背負うのが防災リュックというのは分かったよ。最後に、1週間分の防災セットって?

山本:大規模災害の発生後、国などからの食料の供給が滞る場合の在宅避難の備えです。国は、7日間分の備蓄を提案しています。水については21㍑、食事は21食分。一人暮らしならまだしも、親子で同居なら、専用の保管場所が必要な量です。旅行する予定がないなら15~20㌔サイズのスーツケースにしまうと省スペースになります。日常的に消費する食品や日用品を少し多めに買い置きし、使った分だけ新しく買い足す「ローリングストック」を実践すれば、消費期限を気にせず、効率的に備蓄できます。
(防災士記者、山本雅之)


◇まとめ

  • ▼防災備蓄は、ポーチ、カバン、リュック、セットで段階的に物品を増やす。
  • ▼災害発生時、避難所へ移動する際に背負う防災リュックを、水で重くしすぎてはいけない。3日間分であれば3㍑~5㍑で十分。
  • ▼1週間分の防災セットは、同じ物を保管したままにせず、ローリングストックで定期的に使用、交換、買い置きする。

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